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40代の妊娠確率はどのくらい?自然妊娠確率を上げる方法も解説

40代で妊娠を考えてるけど、妊娠確率の低さを知り悩んでいる方はいませんか。

年齢が上がるほど自然妊娠のチャンスは減少しますが、不妊治療を受けることで妊娠の確率を上げられます。

最近では体外受精のみでなく、人工受精、タイミング法など、さまざまな不妊治療方法が選択可能です。

本記事では、40代の妊娠確率の実態や、自然妊娠する方法を詳しく解説します。

40代で妊娠確率を上げる方法や注意点もまとめているため、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

40代の妊娠確率は5%以下

40代の妊娠確率は5%を下回ると言われており、決して高くはありません。

ここでは年代別の妊娠率と不妊治療を受けた場合の40代の妊娠率に関してまとめました。40代で妊娠を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

【年代別】1周期あたりの妊娠率

年代別の1周期あたりの妊娠率は、年齢が上がるにつれて減少していることがわかります。

25歳から29歳は95%、30歳から34歳では90%と高く、年齢が上がるにつれて急速に低下し、40歳から44歳では35%、45歳から50歳では5%です。

とくに、40歳を過ぎると妊娠率が非常に低くなります。年齢が高くなるほど妊娠率が低くなる理由は、排卵される卵子の数が減少するためです。

卵子の数が減ると健康な受精卵に育つ卵子の数も減ります。そのため、年齢とともに妊娠する確率が低下します。

子どもがいる生活を望むのなら若い時期から妊娠を考え、妊娠率が高いうちに積極的な行動を取ることが大切です。

年代妊娠率
25歳~29歳95%
30~34歳90%
35~39歳70%
40~44歳35%
45~50歳5%
※20~24歳を妊娠率100%として計算した場合の年代別妊娠率 参照:日本生殖医学会

不妊治療による40代の妊娠確率

一般的に、40代に入ると自然妊娠率が急激に低下します。そのため、40代での妊娠を希望するのなら、不妊治療を受ける方が存在します。

実際、不妊治療を受けると妊娠率は20%程度まで上昇します。体外受精や人工受精などの不妊治療は、卵子の質や受精の成功率を向上させる効果が期待できるからです。

40代は妊娠も容易ではありませんが、出産まで至る確率は10%程度といわれています。

つまり、妊娠できたとしても、安定して出産まで結びつく確率はさらに低くなります。

そのため、40代の妊娠には医療機関のサポートも必要です。医師の指示に従いながら、最適な方法で妊娠率を高め、出産まで過ごすことで、妊活の成功率も高くなるでしょう。

40代で妊娠確率が減少する理由

40代で妊娠確率が減少するのには複数の理由があります。ここでは主に40代で妊娠率が減少する2つの理由を解説します。

  • 卵巣機能の低下
  • 男性が原因の場合もある

次で解説する不妊治療にも関係してくるため、ぜひチェックしてみてください。

卵巣機能の低下

卵巣機能の低下とは、卵巣が正常に機能しなくなり、月経周期の乱れや無月経などが生じる状態のことです。卵巣機能は35歳ごろから徐々に低下し、45〜55歳で閉経が自然なサイクルになります。

卵巣機能が低下すると女性ホルモンが減少するため、体調不良が生じやすくなり、不妊症の原因にもなります。

とくに40歳を過ぎると、卵子の質が低下し、卵の数も減少するため、より一層、妊娠が難しくなるでしょう。

卵巣機能の低下自体は女性の生殖システムの自然な変化なので、病気ではありません。

しかし、40代で妊娠がしたいのなら、不妊治療をおこなうことで少しでも、卵巣機能の低下を遅らせる必要があります。

男性が原因の場合もある

子どもを宿し、出産するのは女性であるため、不妊の原因が女性側にあると考える方もいるでしょう。

しかし、実際には男性側に不妊の原因があるケースもあります。1996年のWHOの発表によれば不妊の原因が男性側にある割合は24%です。

そのため、不妊検査は女性のみでなく、男性も受ける必要があります。

男性の精液検査や内分泌検査などをおこなうことで、精子の数や運動能力、形態、ホルモンバランスなどがわかります。

適切な不妊治療を選択するうえで大切な情報になるため、不妊に悩むのなら夫婦で検査を受けることが重要です。

参照:不妊治療情報センター

40代で妊娠するための不妊治療

40代で妊娠するためには、まず不妊治療の検査をおこなう必要があります。検査は原因や問題を把握し、最適な治療法を検討するために大切です。

ここでは、不妊治療の検査と治療方法の種類を紹介します。これからクリニック探しをして不妊治療をはじめる方は、ぜひ参考にしてみてください。

【男女別】不妊治療の検査方法

不妊治療のスタートは、綿密な検査からです。検査をして妊娠を妨げている原因や問題を明らかにすれば、必要な不妊治療が行えます。

ここでは、不妊治療の検査方法を男女別で紹介します。どのような検査があるのか気になる方はチェックしてみてください。

【女性】卵巣予備機能検査

卵巣予備機能検査とは、卵巣の予備機能と卵子の数を確認するための検査です。卵巣年齢を計る検査で、AMH検査と呼ばれることもあります。

卵子の状態や卵巣機能の健康を確認できるため、妊娠の確率を判断できる検査です。検査方法は血液を採取し、ホルモン濃度を測定します。

【女性】経膣超音波検査

経膣超音波検査では、超音波プローブを膣内に挿入し、超音波を発生させ、画像で子宮や卵巣の状態を観察する検査です。

卵胞の成熟度や子宮の健康、卵巣の構造を確認するためにおこないます。 卵胞をチェックできることから、正確な排卵日がわかるようになります。

また、不妊治療の目的のみでなく、子宮筋腫や卵巣嚢腫、ポリープなどの早期発見にも有効です。

膣内に超音波プローブを挿入するため、軽い不快感や圧迫感はありますが、比較的痛みは少ない検査になります。

【女性】下垂体ホルモン検査

下垂体機能検査とは、血液を採取してLHやFSH、E2、P4、プロラクチンなどの女性ホルモンレベルを測定する検査です。

ホルモン負荷試験とも呼ばれ、卵巣機能の低下や排卵タイミングを確認するためにおこないます。

LH脳下垂体から分泌されるホルモンで、成熟した卵子の排卵と黄体の形成を促します。黄体化ホルモンとも呼ばれ、排卵前にピーク状に分泌されます。
FSH卵胞刺激ホルモンとも呼ばれ、脳下垂体から分泌され、卵子の成熟を促進し卵胞の成長をサポートします。女性の生殖機能に重要な役割があることで知られています。
E2エストラジオールとも呼ばれ、卵胞から分泌される女性ホルモンの一つです。卵胞の成熟と子宮内膜の成長を制御し、妊娠の準備をします。
P4卵胞から分泌される女性ホルモンで、卵胞崩壊後の黄体が産生します。子宮内膜の成長や受精卵の着床をサポートします。
プロラクチン脳下垂体から分泌されるホルモンで、おもに乳房の発育と乳分泌を調節します。過剰分泌があると、月経不順や不妊の原因となる可能性があります。

【男性】内分泌検査

内分泌検査では、精子の生産に影響を与えるホルモンバランスを確認します。

確認する項目は卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモン、プロラクチン、テストステロンです。検査は血液を採取しておこないます。

卵胞刺激ホルモン女性のみでなく、男性でも一定量生成され、精子の生成に関係します。卵胞刺激ホルモンが増えることで、睾丸の機能低下や精子の生産が不足する可能性があります。
黄体形成ホルモン異常な増加や低下は、精子の品質や生産に影響を与える可能性があります。
プロラクチン過剰に分泌されると、性欲や性腺機能の低下につながります。
テストステロン主要な男性ホルモンであり、精子の生成、性的特徴の発達、筋肉量の維持、骨密度の調節などに影響を与えます。

【男性】精液検査

精液検査は精液のサンプルを採取し、精子の数量や運動能力、形態などを確認する検査です。

男性の不妊症を診断するうえで最も大切な検査になります。 精子の品質を直接確認できるため、不妊症の原因の特定や治療方針を決めるためにおこないます。

【男性】超音波検査

超音波検査は、精子の生産に影響を与える内部器官を超音波で観察する検査です。

精子の生産や排出に異常がないか確認できます。検査方法は超音波プローブを陰嚢にあて、画像で内部を確認するのみです。

超音波プローブをあてる際に若干の不快感はありますが、痛みは伴わないため、気軽に受けられる検査になります。

不妊治療方法

不妊治療にはいくつかの種類がありますが、ここでは一般的に知られている体外受精、人工受精、タイミング法の3つを紹介します。

最適な治療法は検査の結果を見て、医師と相談して決めることになるでしょう。しかし、どのような治療法があるのか認識しておくと希望を伝えやすく、質問もできるため、前情報として確認しておきましょう。

体外受精

体外受精は、卵子と精子を体外で受精させる不妊治療法です。まず、女性の卵子を卵巣刺激剤を使うことで増やし、体外に取り出します。

取り出した卵子は培養室で精子と共に受精させ、正常に細胞分裂を繰り返し発育した良好な胚を体内に移植します。

発育した良好胚は子宮内に着床しやすいことから、妊娠率が高くなります。体外受精は40年以上行われている治療です。

そのため、確実に妊娠できるわけではありませんが、ある程度実績のある治療方法といえるでしょう。

人工受精

人工受精は、卵子と精子を体外で受精させる不妊治療法の一つです。

予め採取した精液から高運動性の健康な精子を選別し、女性の卵子が排卵するタイミングにあわせて、専用のカテーテルを用いて子宮内に精子を注入します。

健康な精子を選別すると受精の可能性が高まるため、子宮内に着床しやすくなる点がメリットです。

一見、体外受精と同じように感じますが、受精が体内で起こるか体外で起こるかの違いがあります。
体外受精の場合は、精子と卵子を体外で受精させますが、人工授精では精子のみを採取し、体内で受精させます。

人工授精のメリットは比較的低コストで済む点です。体外受精に比べて費用がかからないため、何度でもチャレンジできます。

タイミング法

タイミング法とは、自然妊娠を目指して性交のタイミングを計画する不妊治療法です。

月経周期や卵胞の成熟度、ホルモン分泌パターンをもとに、もっとも妊娠しやすいタイミングで性交し、妊娠率を高めます。

基本的には排卵日前後の数日間ですが、排卵誘発剤を利用して時期の調節も可能です。

タイミング法は、他の不妊治療方法に比べて、肉体的にも費用的にも負担が少ないため、不妊治療で最初におこなうことが多い治療法です。

40代で自然妊娠確率を上げる方法

40代で自然妊娠の確率を上げる方法は次のとおりです。

  • 排卵日前後の性行為
  • 規則正しい生活習慣
  • ホルモン補充療法

40代になると自然妊娠は難しいと言われますが、自身でできることを取り入れることで妊娠率が高まります。無理のない範囲で生活に取り入れ、正しい妊活をおこないましょう。

排卵日前後の性行為

妊娠確率を上げるためには、排卵日前後の性行為が有効です。女性の卵子が卵巣から排卵するタイミングで性交をすると受精しやすくなります。

排卵日とは月経周期の真ん中あたりの数日のことです。たとえば、生理周期が28日なら、28日-14日=14日と計算できるため、排卵日は14日後と計算できるでしょう。

ただし生理周期は微妙に異なるため、まずは自身の月経周期を把握する必要があります。

排卵日を予測する方法には、月経周期を記録する以外に、基礎体温の変化、排卵検査薬の利用、卵胞超音波検査などもおすすめです。

40代になると自然妊娠の確率は大きく低下しますが、焦らずストレスを軽減しながら、妊活してみましょう。

規則正しい生活習慣

規則正しい生活習慣は、自然妊娠率を高くする上でも重要です。妊娠をするためには、土台となる心身の健康も大切な要因になります。

食事では、たんぱく質や野菜、果物、脂質を適切に摂取してバランスよく栄養を摂取しましょう。運動では、ウォーキングやストレッチなど無理のない範囲で有酸素運動を取り入れると効果的です。

運動を習慣にできれば心肺機能や筋力を維持するのみでなく、ストレスの軽減や代謝の改善にも効果が期待できます。

また、十分な睡眠を取り、身体を休めることも大切です。十分な睡眠はストレスを軽減させる効果もあるため、規則正しく、良質な睡眠を心掛けましょう。

ホルモン補充療法

ホルモン補充療法は、更年期障害や卵巣機能の低下に伴うホルモンの減少を補うために使われる治療法です。

おもに女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンが配合されています。

ホルモン補充療法には内服薬、貼付剤、塗布剤、注射など、さまざまなタイプが用意されているため、個人の状態や希望にあわせて選択が可能です。

ただし、ホルモン補充療法には不正性器出血や乳房の張りや痛み、吐き気などの副作用もあります。

副作用は数か月で落ち着くこともありますが、つらい場合は無理をせずに医師に相談してみましょう。

40代で妊娠する際に気をつけること

40代の妊娠率は低く、若い世代に比べると出産リスクも高くなります。ここでは、40代で妊娠する際に気をつけることをまとめました。

  • 流産の可能性
  • 胎児の染色体異常の可能性

リスクを知ると不安になるかもしれませんが、自身の健康と将来の妊娠に対する準備をする意味でも正しい知識を持つことは非常に重要です。

知識を持つことで、万が一の際の心構えにもなるため、事前に確認するようにしましょう。

流産の可能性

40代で妊娠すると、流産のリスクが高くなります。流産は胚の染色体異常や子宮の異常、ホルモンバランスの変化などが影響して起こります。

年齢を重ねると卵子の品質が低下し、受精卵の染色体異常が増え、正常な胚の形成が難しくなることが主な原因です。

また、40代以上の女性では子宮内膜の質や収縮力も低下し、胚の着床や成長が妨げられる可能性があります。

そのため、妊娠初期に出血や腹痛があれば、早めに医師の診察を受けることが大切です。

流産のリスクを減らすためには、健康な生活習慣を守り、妊娠前から適切なケアを心がけるようにしましょう。

胎児の染色体異常の可能性

40代での妊娠では、胎児の染色体異常のリスクが増加します。女性の卵子は加齢とともに品質が低下し、染色体異常が起こりやすくなります。

おもな染色体異常は、ダウン症やエドワーズ症候群、パタウ症候群などです。

染色体異常は、卵子の品質が低下するとリスクが高くなりますが、妊娠初期の遺伝子検査や出生前診断で発見できる可能性があります。

胎児の染色体異常が心配な方は、妊娠初期にクリニックでの検査を検討してみましょう。

まとめ

40代の女性の妊娠確率は5%を下回るといわれています。年齢が上がるにつれて卵巣機能が低下し、男性側の不妊の問題などもあるからです。

ただし、不妊治療を選ぶことで妊娠確率は上がります。不妊治療には体外受精や人工受精、タイミング法など、さまざまな治療法があるため、いろいろ試すことで自身に合う治療法を見つけましょう。

また、排卵日前後の性行為や規則正しい生活習慣、ホルモン補充療法なども自然妊娠確率を上げる方法として有効です。

40代での妊娠率は決して高くありませんが、妊娠確率を上げる生活を心がけながら、不妊治療を取り入れるなど、総合的なアプローチで妊娠率を高めることが大切です。

※本記事は可能な限り正確な情報を記載しておりますが、内容の正確性や安全性を保証するものではありません。
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