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妊娠初期症状とは?妊娠初期に現れる主な症状・生理前と見分ける方法まで徹底解説

妊娠を待ち望んでいると、あらゆる体調の変化を妊娠の兆候かもしれないと感じる方も多いのではないでしょうか。妊娠した場合、妊娠初期症状と呼ばれる特有の体の変化が起こります。

しかし、妊娠初期症状は生理前の症状と似ているため、見分けることが非常に難しい特徴があります。

本記事では、妊娠初期症状について詳しく解説しながら、生理前症状との見分け方までを徹底解説します。自身の妊娠にいち早く気づきたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

妊娠初期症状とは

まずは、妊娠初期症状の基本的な情報について解説します。

妊娠3週前後から起こる体調の変化のこと

妊娠初期症状は、妊娠3週前後から起こる体調の変化のことを指します。妊娠すると女性の体にはホルモンの影響により、さまざまな変化が起こります。

また、妊娠初期症状には個人差もあるため、何気ない体調不良だと感じていたものが実は妊娠の兆候であるケースもあります。

また、妊娠前最後の生理の初日を指す妊娠0週から妊娠3週ごろまでの体調変化は妊娠超初期症状と呼ばれています。

妊娠の週数と各ステージ

妊娠初期症状について知る場合、妊娠の週数と各ステージを把握しておきましょう。妊娠週数と各ステージは主に4つの段階に分けられています。

妊娠初期症状は性行為のあと、約1週間から2週間後に現れる傾向にあります。

妊娠週数女性の体に起こる変化
妊娠0週0日妊娠前最後の生理の初日を指します。
妊娠2週目子宮内で排卵と受精が起こります。
妊娠3週目子宮内で着床が起こります。
早ければ当段階で妊娠初期症状が現れます。
妊娠4週目妊娠初期症状が現れます。

妊娠初期症状が現れる理由

ここからは、妊娠初期症状が現れる理由について詳しく解説します。妊娠初期症状は、妊娠により分泌される各ホルモンの影響により引き起こされます。

妊娠にはヒト絨毛ゴナドトロピン、エストロゲン、プロゲステロンと呼ばれる3つのホルモンが主に関与しています。

ヒト絨毛ゴナドトロピン(hCGホルモン)は、妊娠状態を維持し、胎児の成長に必要なホルモンで、妊娠した女性にのみ分泌されます。

妊娠の有無のチェックにも欠かせないホルモンでもあり、妊娠検査薬ではヒト絨毛ゴナドトロピンの分泌量を調べています。

また、エストロゲン(卵胞ホルモン)は女性ホルモンの一種であり、女性特有の体づくりや妊娠中の体づくりに必須です。

産後の胎児に必要な母乳を分泌するための乳腺の発達にも関与している大切なホルモンです。そして、プロゲステロン(黄体ホルモン)は妊娠中の子宮を適切な状態へ整えるために必要なホルモンです。

子宮内膜の状態を整えて受精卵が着床しやすくしたり、着床後は子宮内膜を分厚くしたりして妊娠をサポートします。また、基礎体温の上昇や食欲増進作用など、妊娠中の体をより健康に保つための役割もあります。

妊娠するとこれら3つのホルモンが多量に分泌されるため、従来の体では感じられなかったさまざまな体調変化が起こります。

妊娠初期に現れる主な症状

ここからは、妊娠初期に現れる主な症状について詳しく解説します。

生理の遅れ

妊娠初期のすべての方にあらわれる症状が、生理の遅れです。妊娠すると生理が止まるため、いつもの生理周期に生理がこなくなります。

生理周期が安定している方は、生理予定日から一週間が経過しても生理がこない場合、妊娠の可能性を疑いましょう。

少量の出血(着床出血)

妊娠すると、着床出血と呼ばれる少量の出血が生じるケースがあります。着床出血は、受精卵の着床がきっかけで起こる出血です。

生理と間違われやすい出血ですが、生理と比較すると出血量が少なく、約1日から3日で出血は止まる特徴があるため見分けることも可能です。

また、着床出血はすべての方に見られる妊娠初期症状ではなく、約4分の1の確率で起こると考えられています。

下腹部の痛み・張り

妊娠すると、下腹部の痛みや張りを感じるケースも多いようです。妊娠した体は胎児を育てるために子宮の状態を変化させます。

通常、子宮は卵一つ分の大きさほどしかありませんが、胎児の成長に伴い子宮の大きさは徐々に大きくなります。

妊娠前の子宮の容積は約2mlであるにもかかわらず、出産直前には約5,000mlにまで広がることも判明しています。そのため、妊娠による子宮の伸縮で下腹部の痛みや張りが生じます。

下腹部全体がぎゅっと締め付けられるような痛みのため、生理痛に似た痛みであると感じるケースもあります。

胸の張り

妊娠すると、胸の張りを感じる方もいるようです。妊娠中の体はホルモンバランスが変化し、母乳を出せるように準備が進められます。そのため、胸が大きく張り出し、バストサイズも通常より上がる傾向があります。

また、乳頭の痛みや張りなどを覚えるケースもありますが、大半の方は妊娠初期が過ぎるとともに症状がおさまるようです。

おりものの変化

妊娠中は、おりものにも変化があらわれます。妊娠初期のおりものは普段よりも量が増え、粘性がなくさらさらとした乳白色に変化します。

また、おりものの匂いが強くなるケースもあります。ただし、おりものの変化には個人差が大きく、中には全く変化がない方もいるようです。

頭痛・めまい

妊娠をきっかけに、頭痛やめまいが頻発するケースもあるようです。妊娠中の体にはホルモンバランスの影響により、血管拡張作用がはたらきます。

血管が拡張されると血液の流入量が増えるため、頭痛が起こりやすくなると考えられています。

頭痛薬を使用したくなりますが、妊娠初期は薬の服用が母体や胎児に影響をおよぼすケースもあるため注意が必要です。頭痛薬を服用したい場合には、自己判断せずに医師へ相談しましょう。

また、妊娠中はホルモンバランスの変化により自律神経が乱れるため、めまいが起こりやすい状態でもあります。

胎児へ栄養を届けるために多くの血液が必要であるため、貧血も生じやすく、貧血による立ちくらみにも注意が必要です。

めまいや立ちくらみにより転倒の危険性もあるため、体調不良の際には無理をせず安静を保ちましょう。

食欲不振・食欲旺盛

妊娠すると食欲不振になったり、反対に食欲旺盛になったりもします。食欲に関する体の変化はつわりの一種と考えられており、味覚や嗜好が変化するケースもあるようです。

特定の食品しか食べられなくなる場合をはじめ、好物だったものを食べられなくなるケースもあります。

肌トラブル

妊娠すると肌トラブルも起こりやすくなります。妊娠中は肌が敏感になるため、にきびや湿疹が起こりやすくなるほか、従来使用していた化粧品や化粧水などが合わなくなる場合もあります。

また、妊娠中の肌はメラニン色素が増えやすい状態となるため、シミやそばかすなどを防ぐためにも紫外線対策をおこなうことをおすすめします。

頻尿・便秘

妊娠に伴い、頻尿や便秘が起こるケースもあります。妊娠するとホルモンの影響を受けた膀胱が筋肉を緩ませることで、従来よりも尿意が頻繁に出る場合があります。

また、お腹が大きくなるにつれて子宮が圧迫されるため、妊娠初期のみならず中期以降も頻尿が起こりやすい状態となります。便秘はホルモンの影響で腸の動きが弱まることで起こりやすくなります。

また、妊娠中の自律神経の乱れやつわりによる栄養バランスの偏りなども便秘が起こる原因の一つです。

腰痛

妊娠すると、腰痛も起こりやすくなります。妊娠中の腰痛は骨盤周りの靭帯が緩むことで起こります。

骨盤周りの靭帯は分娩時に胎児が産道を通りやすくするために緩みを生じさせますが、同時に骨盤周りの不安定さも生まれます。そのため、お腹が大きくなる妊娠中期以降に腰痛が生じるケースが多いようです。

だるさ・眠気

妊娠中は、体のだるさや眠気を感じやすくなるため注意しておきましょう。妊娠中に多く分泌されるプロゲステロンと呼ばれるホルモンにより、体のだるさが生まれます。

また、強い倦怠感により日常動作を億劫に感じるケースもあるようです。そして、ホルモンバランスの影響は眠気も誘発します。

妊娠中の体は非常に多くのエネルギーを毎日使用しているため、休ませる目的で眠気が誘発されることが判明しています。

眠気は妊娠初期のみならず、妊娠中のすべての期間で非常に強い眠気を継続的に感じるケースが多いようです。

唾液・嗅覚の変化

妊娠した体は、唾液や嗅覚にも変化が生じる場合があります。味覚や嗅覚の変化には、妊娠した際に分泌されるhCGホルモンが影響していると考えられています。

今までおいしいと感じていた食品が突然食べられなくなったり、よい匂いだと感じていたものが受け付けられなくなったりします。

また、今まで苦手だと感じていた食品をおいしいと感じたり、よい匂いだと感じたりする逆のケースもあるようです。

妊娠中はつわりが起こる方も多いのですが、炊飯中のご飯の匂いや料理中の匂いを受け付けられなくなる場合もあります。

妊娠初期症状と生理前症状を見分ける方法

ここからは、妊娠初期症状と生理前症状を見分ける方法について解説します。

妊娠初期症状と生理前症状は似ている

妊娠初期症状と生理前症状は、非常によく似ています。妊娠初期症状でもある腹部の痛みや胸の張り、倦怠感や食欲の変化などはPMSと呼ばれる生理前症状でも多く見受けられます。

また、生理前には精神的な不安感や苛立ちを感じやすくなる場合もありますが、精神的な変化も妊娠初期症状と類似しています。

そのため、妊娠初期症状と生理前症状を見分けることは、妊娠した本人でも非常に難しいと考えられるでしょう。

基礎体温で見分けることができる

見分けが困難である妊娠初期症状と生理前症状ですが、唯一見分けられる方法が基礎体温のチェックです。妊娠していない場合の体温は、生理前に高くなり、生理になると徐々に落ち着いてきます。

ところが、妊娠すると生理予定日をすぎても体温が高く保たれたままの状態が続きます。

普段から自身の体温をチェックしておくと基礎体温の変化がわかるため、妊娠初期症状と生理前症状の見分けがつきやすくなるでしょう。

妊娠すると微熱のような状態がしばらく続く方も多いことが知られており、とくに基礎体温が自身の平熱を3週間以上上回る場合には、妊娠の可能性が高いと考えられます。

妊娠初期症状を確認した際の注意点

ここからは、妊娠初期症状を確認した際の注意点を紹介します。胎児を守るのみならず、妊娠中の体へのリスクを防ぐためにも、ぜひ参考にしてみてください。

激しい運動は控える

妊娠初期症状を確認した際には、激しい運動は控えましょう。とくに妊娠初期は流産が引き起こされる確率が高いため、激しい運動はおすすめできません。普段から運動をする習慣のある方は、しばらく控えておいたほうがよいでしょう。

日常生活における動作であればとくに問題ありませんが、転倒リスクを避けるためにも安静にして過ごすことが推奨されます。

妊娠初期はあらゆる体調の変化が起こるため、体のだるさや疲れを感じたらすぐに休むことも大切です。

飲酒・喫煙は控える

妊娠初期症状を確認した際には、飲酒や喫煙も控えましょう。飲酒によるアルコールの摂取は胎児の発育に影響をおよぼし、喫煙は低出生体重児や流産のリスクを高めます。

いずれも胎児へ強く影響を与える嗜好品のため、妊娠をきっかけに禁酒や禁煙を検討しましょう。

安易に薬を摂取しない

妊娠初期症状が確認される場合、安易に薬を摂取しないように注意しましょう。妊娠中の薬の摂取は、胎児の発育に影響を与えるおそれがあります。

そのため、妊娠中に薬の服用が必要な場合には自己判断で薬を飲む前に、かかりつけの産婦人科へ相談しましょう。

また、妊娠中に他の病気や疾患の治療で医療機関を受診する際には、妊娠中であることを必ず伝えるように心がけてください。

カフェインを摂取しすぎない

妊娠初期症状が確認される場合、カフェインを摂取しすぎないようにしてください。妊娠中は非常に強い眠気が生じやすいため、カフェインを摂取したくなるケースもあるようです。

しかし、カフェインを過剰摂取すると低出生体重児のリスクを高め、母体の貧血を引き起こしやすくなります。

そのため、妊娠中はカフェインを多く含むコーヒーやエナジードリンクを避け、緑茶や紅茶などを飲みすぎないように注意しましょう。

どうしてもコーヒーや紅茶を飲みたい場合には、ノンカフェインの商品を選ぶことをおすすめします。

妊娠初期症状に関するよくある質問

ここでは、妊娠初期症状に関するよくある質問について項目ごとに解説します。

妊娠初期症状は性行為後いつから始まる?

妊娠初期症状は性行為のあと、約1週間もしくは2週間後に始まる場合が多いと考えられています。妊娠前最後の生理の初日を妊娠0週0日とすると、受精卵は妊娠3週目に着床するためです。

想像妊娠は本当に起こる?

結論からいうと、想像妊娠は本当に起こります。想像妊娠は、実際に妊娠していないにもかかわらず妊娠した場合と同様の症状が現れる状態です。

想像妊娠では生理の遅れをはじめ、不正出血やつわりに似た吐き気、火照りや長引く微熱など、妊娠初期症状に似たさまざまな症状が生じます。想像妊娠は、妊娠に対する意識が強いことで起こる傾向が多いと考えられています。

妊娠したいと強く望んでいる方はもちろんですが、妊娠したくない意志による強い不安や恐怖感がある方も注意が必要です。

精神的な不安やストレスは体内の自律神経系に影響を及ぼすため、妊娠していない状態の体でも妊娠時特有のホルモンが多量に分泌される場合があるのです。

想像妊娠の対処法として推奨されている方法が、妊娠していない事実の自覚です。妊娠検査薬で陰性を確認すると精神的な不安が改善され、症状が消失するケースがあります。

妊娠していない自覚があるにもかかわらず、想像妊娠の症状が続いている場合には、産婦人科や婦人科などを受診しましょう。

妊娠初期症状がない場合はある?

妊娠している場合でも、妊娠初期症状がまったくあらわれない方もいます。妊娠している場合に確実にあらわれる症状は、生理が止まることと基礎体温の上昇の二点のみです。

その他の症状については、必ずすべての方にすべての方にあらわれるものではないため、個人差があることを把握しておきましょう。妊娠初期症状がなくても妊娠している可能性はもちろんあります。

そのため、生理の遅れやなかなか微熱が治らないなどの症状がある場合には、妊娠検査をおすすめします。

どのタイミングで病院を受診する?

病院受診に最適な時期は、生理が一週間以上遅れたタイミングです。妊娠検査は自身でおこなえる妊娠検査薬と病院でおこなうものがありますが、いずれもhCGと呼ばれるホルモンの量を調べて妊娠の有無をチェックします。

hCGは受精卵が子宮内膜に着床すると分泌され、検査判定がおこなえる程度の量が分泌された状態となる時期が生理予定日の一週間後です。

そのため、生理予定日の一週間後が病院で妊娠検査をおこなうためにも最適なタイミングであるといえるでしょう。

また、普段から生理周期が不安定な方は、妊娠の有無をはじめ別の病気が隠れているケースも考えられるため、いずれにせよ産婦人科の受診をおすすめします。

市販の妊娠検査薬で陽性が出ている方の場合でも、妊娠中の体に他の病気が隠れていないかどうなのかを確かめるためにも必ず産婦人科を受診しましょう。

まとめ

妊娠初期症状は、妊娠3週前後から起こる体調の変化のことを指します。妊娠すると妊娠により分泌される各ホルモンの影響により、女性の体にはさまざまな変化が起こります。

妊娠初期症状には個人差はありますが、腹部の痛みや胸の張り、倦怠感や食欲の変化など妊娠特有の複数の症状が生じるケースがあるようです。

また、妊娠初期症状はPMSと呼ばれる生理前症状と非常によく似ているため見分けが困難です。妊娠初期症状と生理前症状を見分けるためには基礎体温の変化をチェックしましょう。

妊娠初期症状が見られた場合には妊娠の可能性が高いため、すぐに激しい運動や飲酒や喫煙を控えたり、カフェインを過剰摂取しないようにしたり注意が必要です。

また、妊娠中に薬を飲む場合には自己判断でおこなわず、必ず医療機関に相談したうえで服用しましょう。

妊娠中はあらゆる体調の変化が起こるため、日常生活を億劫に感じたり普段の生活の中においても注意する点が多くなったりします。

まずは妊娠初期症状についての理解を深め、安心して妊娠期間を過ごすための準備を家族やパートナーと一緒に進めましょう。

※2023年9月時点の情報です。
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