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妊娠したくないときの確実な避妊法とは?緊急時の対処法もあわせて解説

いつかは子どもが欲しいと思っても、仕事や学業、2人目のタイミングなど、さまざまな理由で「いま妊娠すると困る」と感じる方もいるのではないでしょうか。

妊娠を回避するためには、避妊に関しての知識をつけ、避妊をすることが大切です。

確実に避妊するためには、妊娠阻止率の高い避妊方法を選ぶほうがよいのですが、妊娠を希望しない方のライフスタイルによっても最適な方法は異なります。

今回の記事では、おすすめの避妊方法について解説します。

また、妊娠と避妊に関する正しい知識やリスクについても併せて確認するので、避妊について知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

目次

妊娠したくない女性におすすめの避妊法

妊娠を回避するための避妊方法には次の4つの方法があります。

  • パートナーがコンドームを使用する
  • 子宮内避妊用具を使用する
  • 低用量ピル・アフターピルを使用する
  • リズム法を活用する

避妊方法別にメリットやデメリット、妊娠阻止率について詳細に見ていきましょう。

パートナーがコンドームを使用する

コンドームの使用はもっとも一般的な避妊方法です。

コンドームはドラッグストアやコンビニエンスストアなど、身近なお店で購入できるため、避妊の準備をしていないときでもすぐに対策できます。

また、コンドームを使用するメリットとして、妊娠を回避する以外に性感染症を防ぐ効果も挙げられます。

なお、コンドームを正しく装着した場合の避妊率は98%です。

しかしコンドームは破損や取れてしまうリスクがあるため、実際の避妊率は87%ともいわれています。

コンドームを使用しても妊娠する可能性はありますが、性感染症を防ぐ意味でコンドームの装着は重要です。

子宮内避妊用具を使用する

子宮内避妊用具(IUD)は、避妊リングとも呼ばれる避妊方法です。

IUDには精子の動きを抑制する効果や、受精卵の着床を防ぐ効果があります。

避妊率が99.2~99.4%と非常に高い一方で、IUDは産婦人科または婦人科で医師に装着してもらわないといけないため、コンドームのように手軽というわけにはいきません。

しかしIUDは一度装着すると避妊効果が数年続きます。

長期にわたって避妊効果が続くため、数年間妊娠したくない方や、次の出産まで期間を開けたい方におすすめです。

妊娠を希望する場合は、医師にIUDを取り外してもらいましょう。

ただし、子宮筋腫や子宮に形態異常がある方やアレルギーのある方はIUDに適しません。

低用量ピル・アフターピルを使用する

低用量ピルやアフターピルも効果的な避妊方法です。

低用量ピルは毎日決まった時間に服用することで、避妊率は99.7%にのぼります。

女性主導でおこなえる非常に効果的な避妊方法ですが、飲み忘れると避妊率が低下するため注意が必要です。

アフターピルは妊娠の可能性がある性行為から72時間以内に服用することで、妊娠を回避できます。

また、アフターピルの服用が早いほど妊娠阻止率は上がるため、なるべく早い受診がおすすめです。

なお、低用量ピルやアフターピルは産婦人科または婦人科で処方してもらいますが、オンライン処方も可能です。

リズム法を活用する

確実ではありませんが、リズム法を活用する避妊方法もあります。

リズム法とは月経の周期から妊娠しやすい時期、妊娠しにくい時期を割り出し妊娠をコントロールする方法です。

妊娠したい場合は妊娠しやすい時期を選び、妊娠を避けたい場合は妊娠しやすい時期の性行為を控えます。

リズム法で妊娠を回避するためには、月経周期を毎月記録しておくことが重要です。

また、毎日基礎体温を計っておくと排卵の時期がわかります。

ただし月経周期は体調不良やストレスなど、心的、外的要因で乱れやすいため、確実な避妊方法とはいえません。

1つの手段ではなく併用がおすすめ

100%の避妊方法はないため、絶対に妊娠したくない方は1つの手段に頼らず、2つの避妊方法の併用がおすすめです。

また、コンドーム以外の避妊方法では性感染症は予防できません。

性感染症の多くは治療で完治できますが、完治できない性感染症もあるため、性行為をする際は避妊だけでなく性感染症予防も慎重に考える必要があります。

確実な避妊、そして性感染症予防の観点からも、コンドームは併用するほうがよいでしょう。

妊娠したくない場合に知りたい間違えている知識

妊娠と避妊にまつわる「よくある誤解」には次のようなものがあります。

  • 生理中は妊娠しない
  • 危険日を避ければ妊娠しない
  • 体外射精で妊娠しない
  • 性行為のあとに膣内を洗えば妊娠しない

避妊方法とその効果について、正しい知識を持つことが重要です。

生理中は妊娠しない

生理中でも妊娠する可能性はゼロではありません。

生理周期は妊娠に備えて、次の4つの段階を繰り返します。

  • 月経期
  • 卵胞期(妊娠に備えて卵胞が成長する期間)
  • 排卵期(排卵する時期)
  • 黄体期(受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚く整える期間)

黄体期に妊娠しなければ、厚くなった子宮内膜が剥がれおちて生理が始まります。

卵子の寿命は1日、精子の寿命は3~5日であるため、排卵期前後を避ければ妊娠する可能性は低いといえるでしょう。

しかし健康な精子であれば、最長7日間生存した記録があります。

そして生理周期の乱れは珍しくないため、排卵日が早まると生理中の性行為でも妊娠する可能性はあります。

危険日を避ければ妊娠しない

危険日を避ければ妊娠しないという説も誤解です。

一般的に妊娠しやすい時期を「危険日」と呼びます。すなわち排卵日前後です。

卵子の寿命は1日ですが、精子は3~5日間生き続けるため、排卵日の前1週間と排卵後の数日は一番妊娠しやすい時期です。

しかし前項で解説したように、中には寿命の長い精子もいるため、確実に妊娠しない時期はありません。

また、生理周期を記録したり、基礎体温をつけたりして排卵日を予測しても、生理周期のズレはよく起こることです。

「今日は排卵日だ」と思っても排卵日が数日早くなる、遅くなることはよくあります。

妊娠を避けたいのであれば、避妊なしの性行為をしないようにしましょう。

体外射精で妊娠しない

体外射精(外出し)は確実な避妊方法ではありません。

膣外で射精すれば、子宮内に精子が入り込まないと考えるのは間違いです。

膣内での射精を我慢したとしても、射精前に精子が漏れ出ることは珍しくありません。

また、射精のコントロールは難しいため、体外射精は失敗するケースが多いです。

漏れ出た精子でも妊娠するため、体外射精の妊娠率は22%と非常に高く、5人に1人は妊娠する計算になります。

男性のなかには「外出しすれば大丈夫」といってコンドームの装着を拒む方もいるため、妊娠や避妊についてお互いに理解を高めることが重要です。

体外射精は避妊方法として非常にリスクが高いため、妊娠したくない方は確実な避妊方法をとりましょう。

性行為のあとに膣内を洗えば妊娠しない

性交渉のあとに膣内を洗えば妊娠しないと信じる方がいますが、膣内洗浄では確実な避妊はできません。

避妊のために性行為のあとウォシュレットやシャワーで膣内を洗う方がいますが、射精のあと精子は猛スピードで子宮に到達します。

さらに1度の射精で精液に含まれる精子の数は約3億個です。

3億もの精子を腟内洗浄ですべて洗い流すことは到底不可能でしょう。

弱酸性の洗浄液で膣内を洗う膣内洗浄専用の製品も販売されていますが、避妊のための製品ではありません。

膣内に残った経血を洗い流すためのもので、使用目的は生理後の不快感の解消です。

精子は酸に弱いため、弱酸性の膣内洗浄は有効に思えますが、膣内洗浄に避妊効果はないため注意しましょう。

妊娠したくない女性が妊娠するケース

妊娠したくない女性が妊娠するケースには、次のような原因が考えられます。

  • パートナーの誘いを断れない
  • 冷静な判断ができない状態での性行為
  • ピルの飲み忘れや避妊具の着け忘れ

妊娠を回避するためには、正しい知識とパートナーの協力が不可欠です。

パートナーと正しい知識をシェアして、よい関係性を築きましょう。

パートナーの誘いを断れない

妊娠したくないのに妊娠するケースには、パートナーの誘いを断れない背景があります。

「断ったら好きな人に振られるかも」「断って浮気されたらどうしよう」など、不安からコンドームなしの性行為に同意するケースです。

また、コンドームをせずに挿入されそうな場合に、女性からコンドームの装着を言いだせないケースもあります。

二人の関係性や女性の性格も関係しますが、これからもよい関係を築きたいのであれば、2人できちんと話し合うべきでしょう。

明確に妊娠したくない理由があればパートナーと共有し、妊娠したい年齢やタイミングについてパートナーとよく話し合うことが大切です。

また避妊に関する正しい知識を持たないパートナーには、避妊率や妊娠のリスクについて共有しておきましょう。

冷静な判断ができない状態での性行為

冷静な判断ができない状態での性行為では、避妊のことを忘れがちです。

たとえばお酒に酔っている状態、気持ちが盛り上がって冷静になれない場合など、コンドームを装着せずに流されてしまうケースがあります。

一度でも避妊を忘れると妊娠する可能性はあるため、「いつもは気をつけているのに」と後悔しても後には戻れません。

コンドームのつけ忘れはリスクが高いため、妊娠を希望しない方はコンドーム以外の避妊方法を取り入れることをおすすめします。

ピルの飲み忘れや避妊具の着け忘れ

望まない妊娠の原因のには低用量ピルの飲み忘れや、避妊具のつけ忘れもあります。

低用量ピルの避妊率は99.7%と非常に高いのですが、毎日同じ時間に低用量ピルを服用しなかったり、飲み忘れたりすると避妊率は93%まで低下します。

とくに外食や外泊で低用量ピルを飲む時間がずれることは珍しくありません。

また、コンドームの用意を男性任せにする女性もいますが、コンドームを常備することは女性の身体を守る方法であり、男性任せにしてはいけません。

妊娠を希望しないのであれば、コスメやバンドエイドと同じ感覚で、コンドームをバッグに入れておくことをおすすめします。

避妊できなかった場合の緊急対処法

避妊できなかった場合にできる緊急対処法は次のとおりです。

  • 性犯罪被害や性暴力被害の通報
  • 緊急避妊ピル

重要なことであるため、詳細に解説します。

性犯罪被害や性暴力被害の場合

性犯罪被害や性暴力被害に遭った場合は、身の安全を確保したうえで警察に通報しましょう。

また、妊娠の可能性も含めて判断がつかない場合や、不安な場合は、性被害の相談窓口である「ワンストップ支援センター」への相談をおすすめします。

ワンストップ支援センターでは、被害に遭われた方の立場に寄り添って警察への通報や検査をサポートします。

薬をもられた場合や妊娠の可能性がある場合は、しかるべき検査が必要です。

早めに対処すれば望まない妊娠を回避できるため、怖がらずに警察や支援センターに相談しましょう。

緊急避妊ピル

妊娠の可能性がある性交渉をおこなった場合、緊急避妊ピル(アフターピル)で妊娠を回避できます。

妊娠の可能性がある性交渉から72時間以内に服用すると、高い避妊効果を得られます。

服用が早ければ早いほど妊娠を回避する確率が高まるため、すぐに婦人科を受診しましょう。

また、アフターピルはオンライン処方も可能です。

まとめ

避妊方法に関して、眉唾物の噂や正しくない情報が溢れています。

確実に妊娠を回避するためには、パートナーに任せっきりにしてはいけません。

妊娠や避妊についての正しい知識をパートナーと共有し、避妊についてお互いの理解を深めることが重要です。

※本記事は可能な限り正確な情報を記載しておりますが、内容の正確性や安全性を保証するものではありません。
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