妊娠検査薬はいつから使える?正しい使い方とタイミング
妊娠検査薬はいつから使える?正しい使い方とタイミング
「いつもなら来ているはずの生理が来ないから、妊娠しているか心配…」「妊活をしていて結果を早く知りたい!」など、妊娠の可能性があるときに、まず産婦人科に行くのではなく妊娠検査薬を使う方は多いのではないでしょうか?確かに自宅で簡単に妊娠の有無が分かる妊娠検査薬はとても便利なアイテムですが、正しい使い方を把握していないという方も多いはずだと思います。
そこで本記事では、妊娠検査薬の正しい使い方を詳しくご説明します。いつから使えるのか、などの妊娠検査薬を使うタイミングについてもご紹介するので、妊娠検査薬を使う予定のある方はぜひ参考にしてみてください。
目次
妊娠検査薬とは
そもそも妊娠検査薬とは、妊娠の有無を自宅で簡単に判定する目的で作られたもの。ここでは、その仕組みについてみていきましょう。
妊娠すると、お母さんの体は胎児を育てるために変化していき、hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)が胎盤から分泌されるようになります。これは、子宮内膜を保つために黄体ホルモンの分泌を継続させるために作られるホルモン。着床すると作られるこのホルモンは、尿と共に体外に排出されます。
妊娠検査薬は、このhCGホルモンを検出できるため、妊娠の有無が判定できるのです。
妊娠検査薬はいつから使える?
妊娠検査薬が使用できるのは、一般的に「生理予定日から1週間後 」と言われています。つまり、前の生理日から約5週間後。
上述したように、hCGホルモンが分泌されるのは着床してすぐですが、妊娠検査薬が検出できる量が尿と共に体外に排出されるのは着床してからしばらくたった後。そのため、着床から3週間程度 の期間が設けられています。
しかし、妊娠検査薬のなかには「生理予定日から使える」という早期検査薬もあります。これは、妊娠検査薬に設定されているhCG濃度が異なるのが原因。一般的な「生理予定日から1週間後」に使う妊娠検査薬の場合、妊娠陽性となる濃度は50mIU/mL以上 ですが、早期検査薬の場合は25mIU/mL 以上に設定されています。
しかし、これらは妊娠検査薬の結果をより確実にするために設けられている数値なので、実際は生理予定日の1週間後よりも前に陽性反応が出ることも。順調にhCGが分泌されている場合、着床から5日 程度で50mIU/mL を超えるとされているので、一般的な妊娠検査薬でも「生理予定日から3週間後ほどで陽性反応が出た」というケースも多く聞かれます。
ただし、排卵日や生理周期、ホルモンの分泌量などは個人によって異なります。早めに陽性反応が出た人がいるからといって、自分が早めに検出されるわけではないことを理解しておきましょう。できるだけ正確な結果が知りたい場合は、妊娠検査薬に記載されている「生理予定日から1週間後」に使用するのがおすすめです。
妊娠検査薬の正しい使い方
妊娠検査薬には色々な製品がありますが、一般的な使い方は以下の手順。尿をかける秒数や、判定までの時間は製品によって異なるので、製品の取扱説明書やHPなどを確認してから使用してください。
1.妊娠検査薬の採尿部に尿をかける(つけるタイプもあります)
2.水平にしてしばらく待つ
3.判定終了サインが出たら、判定を確認する
一般的に、妊娠判定窓にラインが出ていたら陽性、何も出ていなければ陰性となります。ただし、製品によっては1本線と2本線で区別しているものもあるので、必ず事前に陽性の場合はどんなサインが出るのかを確認しておきましょう。
また、陽性反応が出たけれど薄い、というケースもあります。尿の濃度や使用するタイミングなどによっては薄く出てしまうので、1週間後にもう1度使用してみてください。
妊娠検査薬で陽性反応が出たらすぐ病院に行くべき?
陽性反応が出てからといってすぐに病院へ行っても、赤ちゃんが小さすぎて心拍が確認できないケースがあります。個人差が出てしまいますが、病院へ行くのは妊娠6週目からがよいでしょう。
生理予定日から2週間以上経過していると妊娠6週であるため、赤ちゃんの心拍が確認できます。しかし、人気がある産院は妊娠5週目で予約しなければ分娩予約ができないケースがあるため、事前に確認してください。
また、妊娠検査薬をフライングして使ってしまって、なおかつ陽性反応が出た場合でも、最後の生理開始日から数えて5週半までは待つようにしましょう。妊娠5週より早いと、正常な妊娠なのか異常な妊娠なのか判断できないケースがあり、受診をし直さなくてはなりません。
もし、なんらかの事情によって病院に行けなくて目安の時期を逃してしまった場合は、なるべく早く受診しましょう。ちなみに、妊娠は病気ではないので保険適用外となります。しかし、治療や投薬の際は保険が適用されるので、保険証は持っていきましょう。
病院では、普段の生理周期や、妊娠・出産回数などの問診を行います。超音波検査のほかに、子宮頸部の細胞診を受けるケースもあるので、ある程度、初診でなにを行うのかチェックしておきましょう。
妊娠検査薬の結果が間違っていることもある
妊娠検査薬は、あくまで簡易的な製品。産婦人科で医師の診断を受けるのと同等の正確性があるものではないので、100%正確な結果が出るわけではありません。
尿の中のhCGは着床してから徐々に量が増えていき、生理予定日には25mIU/mL 、生理予定日から1週間後には50mIU/mL を超えるとされています。正確な判定を出すためにある程度余裕をもった数値ではありますが、個人差があるため、妊娠しているのにも関わらず妊娠検査薬では陰性だった、ということも十分起こり得ます。
以下で間違って陰性、陽性が出てしまうケースについてご紹介します。
偽陽性が出るケース
妊娠していないのに陽性反応が出てしまう主な原因は、以下の4つです。
●糖尿病や膀胱炎などの疾患
●不妊治療でhCG注射を受けている
●卵巣がんや子宮頸がん、肺がんを患っている
●知らない間に流産してしまっていた
特に、良くあるのが4番目の流産していたケース。化学流産は、健康な男女のカップルであっても30〜40%ほどあると言われています。「自分は経験がない」と思っている方も多いかも知れませんが、化学流産が起こるのは妊娠超初期なので、そもそも妊娠に気付いていないパターンがほとんど。もちろん流産にも気付きません。
しかし、妊娠検査薬を使用するといつもであれば気付かない妊娠・流産に気付きます。陽性であっても、産婦人科に行って胎囊が確認できず、妊娠していないと言われてしまうのです。陽性反応を見て喜んでいた場合、とてもショックに感じてしまうので、予め妊娠検査薬は100%正確ではないと把握しておきましょう。
偽陰性が出るケース
逆に、妊娠しているにも関わらず、陰性反応が出るケースもあります。その主な原因は、以下の4つ。
●妊娠検査薬を使用するのが早すぎた
●尿の濃度が薄い
●多胎児を妊娠している
●異常妊娠をしている
妊娠しているのか気になると、すぐにでも結果を知りたい!と定められた時期よりも早く使用してしまうことが多々あります。確かにフライングで検査しても陽性反応が出ることはありますが、陰性になってしまう可能性も大きいです。フライングで検査したい場合は、後でもう1度判定できるように2個セットのものを購入しておくと良いでしょう。
また、水を飲み過ぎると尿の濃度が薄くなって陰性になってしまうことがあります。朝起きてすぐにしようするなど、工夫してみましょう。
妊娠検査薬を使用する際の注意点
妊娠検査薬は、正しく使用しないと正確な結果が得られないこともあります。そこでここでは、妊娠検査薬を使用する際の注意点を2つご紹介。より正確な結果を得るためにも、チェックしておきましょう。
妊娠検査薬は遅すぎてもダメ
妊娠検査薬は尿の中のhCGを検出することで妊娠を有無を判定する、と述べましたが、実はhCGは妊娠10週 がピーク。10週以降になるとだんだんと減少していくため、妊娠検査薬では検出できなくなってしまう可能性があります。
生理が2ヶ月以上来ておらず、妊娠10週を超えている可能性がある場合は、妊娠検査薬の結果を当てにせず、産婦人科に行くと良いでしょう。
異常妊娠であることも
妊娠検査薬は、あくまで「妊娠の有無」が分かるアイテム。子宮外妊娠などの異常妊娠であっても陽性反応が出ます。
子宮外妊娠の場合、放置しておくと部位によっては破裂してしまうこともあるので、「妊娠していることは分かったから、病院に行くのは暫く後でいいや」と思うのではなく、陽性反応が出たらできるだけ早く産婦人科に行くようにしてください。
まとめ
産婦人科に行くことなく妊娠の有無が分かる妊娠検査薬は、正しく使用すれば99% 正確な結果が得られると言われています。今回ご紹介した使い方や使うタイミングを参考にして、使用してみてください。
ただし、偽陽性や偽陰性が出るケースもなかにはあります。「妊娠検査薬では陰性だったけれど生理が来ない」というときは、1週間 経ってからもう1度妊娠検査薬を試してみるか、産婦人科で診断してもらうようにしてください。
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