出生前診断の費用相場を解説!保険は適応されるの?

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出生前診断の費用相場を解説!保険は適応されるの?

出生前診断を検討している・迷っているという方も多いでしょう。「受診するべきなのかな?」「するとしたらどの検査を選べばいいんだろう?」このようなことを話し合う際には費用についても知っておきたいですよね。今回は出生前診断で気になる費用相場について、それぞれ検査の特徴などと合わせて解説をしていきます。

出生前診断は保険の対象になる?

赤ちゃんを授かったら、出生前診断を検討する人が増えてきています。その際気になるのは精度やリスク、そして何より費用ですよね。すぐに終わるものではない子育てにはお金がかかりますし、「今のうちに少しでも貯金をしておきたい!」というご家族もたくさんいるでしょう。しかし残念ながら、出生前診断は自由診療の扱いになります。つまり、保険の対象にはなりません。有意義な検討を行うためにも、検査費用は全て実費で賄うことになるという点については理解しておきましょう。ただし、出生前診断の中でも確定検査を受けることになった場合には一部で例外も存在します。もしも入院を伴うことになった場合には、その入院費に関してのみは保険などの対象になることもあります。勿論このときでも検査自体は保険の対象外ですので、検討の際には勘違いしないよう注意が必要です。

出生前診断の非確定検査の費用相場


それではここからは、実際の出生前診断の費用相場についてみていきましょう。まずは、出生前診断の中でも非確定検査に分類されるものから確認をしていくことにします。非確定検査とはその名の通り、その検査だけでは診断が確定しないもののことをいいます。検査によって精度の差も大きいので、特徴もしっかりとらえておく必要があるでしょう。

超音波エコー検査

最初にご紹介するのは、超音波エコー検査です。妊婦検診でも行われるものですので、イメージがつきやすいかもしれませんね。出生前診断として行う場合はお腹に超音波を当てて、主要な臓器に異常がないか確認をしていきます。検診で医師が必要と判断したときだけでなく、希望を伝えれば別途行ってもらうことが出来るでしょう。費用は病院によっても異なりますが、20,000円から30,000円ほどの設定が一般的です。

母体血清マーカー検査

次に、母体血清マーカー検査についてみていきましょう。母体血清マーカー検査は採血によって行われる検査です。赤ちゃんや胎盤に由来したたんぱく質を解析することで、染色体疾患の可能性を調べます。ダウン症候群、エドワーズ症候群、開放性神経管奇形の3つの可能性についてわかるこの検査は、15週間から18週間くらいで行います。費用は20,000円から30,000円の間で設定されていることがほとんどですが、精度は80%ほどとされており、あまり高いとはいえない点についても覚えておく必要があるでしょう。検査結果については確率で示されるので、確定検査に進む目安にする場合には事前に基準を決めておくことも重要です。

コンバインド検査

3つ目にご紹介するのはコンバインド検査です。こちらは超音波エコー検査と採血による検査を組み合わせたもので、30,000円から50,000円ほどの費用がかかるのが一般的となっています。2つの方法を用いることで83%ほどまで高まった精度で、ダウン症候群とエドワーズ症候群の可能性について調べてもらうことが出来ます。実施が可能なのは11週間から13週間の間です。コンバインド検査においても結果は確率表示ですので、今後の行動の目安にする場合は基準を話し合っておく時間を設けましょう。

新型出生前診断(NIPT)

最後に解説をさせていただくのは、新型出生前診断(NIPT)です。出生前診断の中でも特に興味を持っているという方も多いのではないでしょうか。新型出生前診断は採血により行う検査で、ダウン症候群とエドワーズ症候群、そしてパトウ症候群という、3つの染色体疾患の可能性について知ることが出来ます。採血のみで実施出来るリスクの少ない出生前診断ながら、高い精度を誇ることが特徴です。その精度は99%ともいわれています。9週間あるいは10週間以降と早い時期に検査可能になる点も、様々な準備や対策を講じられるようになるため魅力といえます。2013年からと比較的最近導入された出生前診断であることも、注目を集める要因の1つでしょう。受診によるメリットが大きく感じられる新型出生前診断ですが、費用は80,000円~200,000円ほどとなります。冒頭でも述べましたが今ご紹介した出生前診断は全て非確定検査です。何らかの異常が疑われる場合には確定検査に進み、診断を確定させる必要が出てきます。

出生前診断の確定検査の費用相場


非確定検査で赤ちゃんの状態に疑わしい要素があれば、多くの場合確定検査に進みます。確定検査も出生前診断であることに変わりはありませんが、こちらは非確定検査と違ってその検査だけで診断を確定させることが可能です。ただし、確定検査には死産や流産のリスクもありますので、それらについても理解を深めておくことが求められます。それでは最後に、確定検査の種類と特徴、そして費用相場についてみていくことにしましょう。

羊水検査

15週間から16週間以降に行えるようになる検査が、羊水検査です。お腹に針を刺して羊水を取り出し、全般的な染色体疾患について調べます。100,000円から200,000円ほどの間で実施出来る確定検査です。場合によっては入院となることもありますので、入院費がかかる想定もしておいた方が安心でしょう。採血だけで出来る検査とは違い負担も大きいですし、約300人に1人の割合で死産や流産が起こるといわれています。出血や早産など、様々な合併症に繋がる可能性もあります。

絨毛検査

もう1つの確定検査が絨毛検査です。こちらもお腹に針を刺して、絨毛細胞を取り出し、染色体疾患全般を調べます。絨毛は後々胎盤になっていく部分ですので、羊水検査よりも技術の面で難しいとされています。死産や流産の可能性もその分高く、割合は約100人に1人です。11週間から14週間で検査が受けられるため、確定検査の中では早い方になりますが、リスクなどを考慮して羊水検査を受診する方が多い傾向にあります。費用については羊水検査と同じで、100,000円から200,000円くらいの間で提示されるでしょう。こちらも場合によっては入院が必要になることがありますので、検査費用以外の出費も見越しておくのが安心です。

どの検査も決して安く済むものではありませんから、検討する際には受診の必要から検査の種類、結果の受け止め方や今後の行動についてまでしっかり考えておく必要があるでしょう。また、実際に受診をすることが決定したら、どこで検査を受けるのかも重要になってきます。例えば、新型出生前診断であれば受ける施設によっては陽性だった際のフォローをしてくれます。確定検査に進んだときの費用の負担や、不安を解消するためのカウンセリングなどを行ってくれる施設もあります。それぞれの出生前診断にはメリットとデメリットがありますので、それらについても理解した上で、慎重に検討するようにしましょう。

まとめ

出生前診断にかかる費用はどの検査を実施するかによっても大きく変動します。勿論費用だけでなく精度やリスクなども変わってきますから、検討の際にはそれぞれの特徴をしっかり押さえておく必要があるでしょう。また、実際に受診が決定したら陽性と診断されたときのことについても考えておかなければなりません。結果をどう受け止めるのか、今後どう行動していくのかなども踏まえてパートナーなどと話し合うようにしてくださいね。

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