妊娠中の睡眠方法に注意して痛みや不快感に対処

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妊娠中の睡眠方法に注意して痛みや不快感に対処

お腹の中にいる赤ちゃんが大きくなるにつれて妊娠している女性は体型が変化して、骨格が歪んでしまい体調が悪化するも珍しくありません。妊娠してから数ヵ月ほど経過している女性のために、背骨や筋肉に負担をかけない寝方をご紹介します。まだ痛みも感じないので骨格の歪みを気にする必要がないと考えていると、痛みだけでなく痺れや筋肉の麻痺に苦しむことになりかねないので気をつけてください。

腰や背中の痛みに悩まされる場合もあります


お腹が大きくなってきた女性は反り腰になりやすいために、綺麗な姿勢で寝ているつもりでも腰に負担をかけてしまい、椎間板などがダメージを受けることもあります。すでに腰痛に悩まされている女性は、反り腰にならないように安全な姿勢を保つために、毛布やクッションなどを活用してください。仰向けになった状態でクッションや毛布を膝の下に入れることによって、反り腰になっていた部分が自然なカーブを描けて椎間板などにかかる負担を大幅に減らせます。椎間板が圧迫された状態を放置してしまうと、椎間板ヘルニアを発症して神経がダメージを受けてしまい、足の筋肉などが麻痺することになりかねません。ヘルニアの痛みは急激に悪化する場合もありますから、まだ痛みが小さいからといって姿勢の悪さを放置せずに、妊娠している女性は安全な寝方を続けることを推奨します。膨らんだお腹が原因で椎間板がダメージを受けると、腰ではなく膝や足首などに繋がる神経が圧迫されて、腰ではなく足に痛みを感じる場合もあるので注意が必要です。腰がダメージを受けているわけではないので大丈夫だと油断していると、神経が圧迫された状態が続いて一部の筋肉が動かせなくなり、ヘルニアの治療とは別の手術を受けることになりかねません。妊娠している女性は腰ではなく背中に痛みを感じることも多く、お腹が膨らむことによって猫背になってしまい、普段は使わない背中の筋肉に負担をかけている場合もあります。重たいものを持っているわけでもないのに、背中の筋肉痛が続いてしまうのは姿勢の悪化が原因かもしれないと考えてください。背中が痛いと感じる場合は仰向けではなく横向きに寝るのもおすすめで、折り曲げた膝の間に小さなクッションなどを挟みながら横向きに寝ると、背中と腰の両方をケアしながら就寝できます。筋肉ではなく一部の臓器がダメージを受けていることによって、背中に痛みを感じる人も珍しくありません。何が原因で痛みを感じているのか分かりませんから、お腹が大きくなっている女性が体調が悪化していると感じたら、すぐにでも病院で検査を受けることを推奨します。筋肉痛が気になるのなら整形外科を受診してアドバイスを受けながら、医師から教えてもらった対処法を実践しても痛みが改善されない場合は、すぐにでも臓器の検査を受けてください。受診する際にはお腹の中に赤ちゃんがいることを伝えると、何が原因で体調が悪化しているのか原因を確かめやすくなります。

胃腸の不快感にも注意が必要です

妊婦さんはお腹の中の赤ちゃんが成長するにつれて、臓器が元々にある場所から少しずつ位置がズレることもあり、臓器の動きが悪くなることによって胃腸に不快感を覚える場合もあります。胃の痛みを感じることが増えたという女性は、腹部が膨らむことによって臓器が圧迫されて、胃の中にある食べ物が上手く流れなくなったのかもしれないと考えてください。食べ物が胃の中に残り続けると胃酸が胃壁を刺激し続けることになって、胃潰瘍などを発症する場合もあるので、まだ痛みが小さいから胃腸薬だけで対処したらいいと考えるのは危険です。胃腸薬だけで痛みに対処しようとすると胃液の分泌量が大きく変化してしまい、食べ物を上手く消化できない状態になってしまう人もいます。十二指腸が圧迫された状態を放置していると、胃で消化された食べ物をスムーズに送り出せなくなり、みぞおちのあたりに痛みを感じることもあるので気をつけてください。胃や十二指腸を圧迫せずに食べ物を送り出すためには、右半身を下に向けて眠るなど寝方を工夫する必要があります。昼食を済ませてから昼寝をするときは特に注意が必要で、左向きに昼寝をしていると胃の中にある食べ物や胃液が逆流してしまい、逆流性食道炎の痛みに苦しむことになりかねません。すでに逆流性食道炎に苦しまされている女性は、右向きではなく背筋を伸ばして仰向けに寝ることによって、腹部から上を高くして眠ることができます。小さなクッションや毛布などを丸めて体の下に入れることでも、腹部から上を高くしながら眠ることができるので、寝相の悪さに悩まされている妊婦さんはクッションなどを活用してください。体の下に入れるクッションが硬すぎると、筋肉や神経を圧迫することで痛みや痺れを感じることもありえるので、クッションや毛布の硬さには注意が必要です。妊婦さんの腹部が膨らんでくると反り腰になって、寝具の柔らかさによっては腹部から上が沈み込んでしまい、胃液が逆流するのも逆流性食道炎を発症するリスクになります。腰を痛めているので仰向けに眠るのが辛いという人は、膝を折り曲げた状態で右向きに眠ることでも、胃液の逆流を防ぐことは可能です。

寝ているときの姿勢は美容にも関係があります


姿勢が悪い状態を放置していると体液の流れが悪くなり、手足や顔のむくみが悪化する場合もありますから、妊婦さんは美容を意識しながら寝方を工夫することをおすすめします。足や腹部に溜まった水分が流れにくくなり、足のむくみが改善されない場合は足を高くして眠るのも対処法の一つです。毛布やクッションなどを丸めたものを膝の下に入れることによって、足を高くした状態で就寝できて体液の流れも改善されます。腰を保護するために柔らかすぎる敷布団を使っている人もいますが、腰が沈み込みすぎて反り腰が悪化するだけでなく、寝返りが打てなくなる場合もあるので気をつけてください。上手く寝返りが打てない状態が続いていると、体液がスムーズに流れなくなって手足や顔のむくみが悪化して、太ったように見られる可能性もあります。むくみによって見た目が変化するだけでなく、体液の流れが悪化するとお腹の中の赤ちゃんの成長にも影響が出る場合もあるので、妊婦さんは寝方に注意する必要があると考えてください。体内の水分が一部に溜まった状態が続くと肌が乾燥しやすくなって、皮膚が硬くなることで妊娠線が残ってしまうこともありえますから、妊娠線に対処したい女性も注意が必要です。仰向けのまま寝返りを打てない状態を放置していると、体内の水分だけでなく血液の流れも悪くなって、仰臥位低血圧症候群を発症するリスクも抱えてしまいます。仰臥位低血圧症候群というのは仰向けに寝ることで下大動脈が圧迫されて、血流が悪化することで低血圧を引き起こすものです。血圧が急激に下がることによって意識障害や頻脈などの症状が出てくるので、寝起きの体調が悪いと感じたら仰臥位低血圧症候群の症状かもしれないと疑ってください。産婦人科の診察室で30分ほど仰向けで寝ているだけで、仰臥位低血圧症候群を発症する人も珍しくないので、仰向けではなく横向けで寝るのが理想的です。

妊娠している女性は寝方を工夫しなければ体調が悪化して、お腹の中の赤ちゃんまで健康面でのリスクを抱えることになりかねません。仰向けのまま寝るのではなく横を向きながら寝ることも意識して、寝返りの打ちやすい寝具を選ぶことをおすすめします。

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