妊娠中に味覚が変わるのはいつまで?原因と対処法の説明

妊娠すると、味覚が変わり困ってしまう人も少なくないでしょう。しかし、その味覚の変化はホルモンバランスや水分不足が関係しているといわれています。
妊婦さんは、「つわり」が始まると女性ホルモンなどが原因で体に変化が多く起こります。
その中でも、一番すぐに感じるのが「味覚の変化」です。

本記事では、味覚が変化する原因や味覚がもとに戻るまでの期間、味覚で悩んでいる方の対処法を紹介します。

妊娠すると味覚が変わる原因は?

妊娠すると、「濃い味がわからない」「酸っぱいものが欲しくなる」「甘いものが食べたい」など、さまざまな味覚の変化が起きる妊婦さんも少なくありません。
その味覚の変化には多くの原因が考えられます。
味覚の変化は妊娠初期の「つわり」の時期に多く起こるといわれていますが、はっきりとした原因は明らかになっていません。

また、妊婦さんによって味覚の変化は異なり、変化した原因もそれぞれの体質などで変わるため、可能性の高いといわれている原因を以下で紹介します。

妊娠すると多くの女性ホルモンが分泌され、体に変化が起こる

味覚が変わる原因として、一番に挙げられるのがホルモンバランスの変化によるものです。
女性は妊娠をすると、赤ちゃんを産むために女性ホルモンの分泌が活性になり、妊婦さん自身が体の変化についていけません。
つわりの時期には、プロゲステロン(黄体ホルモン)という物質が月経前や妊娠初期に体内で多く作られることにより、味覚の変化にも影響がでている可能性があります。

そのため、味覚に変化が起きるタイミングは異なりますが、妊娠初期で起こる「つわり」のタイミングで味覚の変化を感じやすくなるといわれています。

水分量の低下による、口の乾き

妊娠中はホルモンバランスの変化にともなって、体内の水分量が少なくなります。そのため唾液量も減り、口の中が乾いている状態になる妊娠さんも少なくありません。
そのときに食事をすると、味覚の変化を感じやすくなる方も多くいます。
そのため、口内の乾燥や唾液量の低下による味覚変化も考えられるので、水分を多く摂取し、口内の乾燥を軽減させましょう。

口内炎や舌の炎症

妊娠中は、免疫力が低下するため口内炎や舌に炎症を起こすことがあります。
口内炎や舌に炎症が生じると、舌の表面にある乳頭という部分が萎縮したり、なくなってしまう場合があるため、味覚に変化が起きる可能性があるのです。
おもに、舌の乳頭には味蕾(みらい)と呼ばれる味を感じる部分があり、その部分に異常が生じると、味の変化を感じたり、食べ物の味がわからなくなります。

また、つわりの症状がひどく食事をまともに取れない場合だと、ビタミンB2やB6が急激に低下して、口内炎などになるリスクも高まります。

そのほかにも、ビタミンB12や葉酸不足などが原因で鉄分不足になり、貧血などの症状でも味覚障害を起こしやすくなるといわれています。

体の塩分量が増える

妊娠すると、女性の体中で循環する血液の中の血しょうが増加します。特に、妊娠中期から急速に血液中の血しょうが増え始め、その中に含まれる塩分も必要になります。
食事から塩分を摂取するのが基本ですが、体が塩分を多く欲している状態だと味覚にも変化が現れる場合があります。

しかし、この症状は妊娠初期のつわりなどのタイミングでは起きにくいため、つわりのときに味覚の変化を強く感じるときの原因としては考えにくいです。

妊娠中の味覚障害の症状とは?


妊娠中の味覚障害は大きく分けて2種類あります。

ひとつめは、甘味・酸味・塩味・苦味がなくなる無味覚の症状です。食べ物を口にしても味に鈍感になり、味がはっきり理解できなくなる特徴があります。

ふたつめは何を食べても、変な味に感じてしまう異味覚の症状です。これは、つわりなどの症状がきつい方に起きやすいといわれ、何を口にしても本来の味ではなく、渋さや苦さを強く感じてしまう症状です。

味覚がおかしいのはいつまで続く?

味覚障害が、いつまで続くのか不安になる方も多いでしょう。しかし、これらの症状は人によって異なるため、いつまで続くという明確な基準はありません。
安定期に入ったら治った方もいれば、出産が終わるまで治らない方もいます。
味覚障害は、妊娠中によくある症状なので深く考えず、自然に治ると考えてよいでしょう。

しかし、あまりにも変な味がしたり、まったく味覚がわからない期間が長いときは、産婦人科の医師に相談するとよいでしょう。

妊娠さんが味覚障害になったときの対策は?


妊娠したら、味覚が変化する可能性は誰にでもあります。しかし、その味覚障害が極度にひどく、まったく食事ができない、飲み物が飲めないとならない限り、そこまで気にする必要はありません。
妊娠中に、今まで好きだった食べ物がおいしくなくなったり、つわりがひどくて食事をするのが難しい方にとっては、ストレスを感じてしまうでしょう。

しかし、味覚障害を完全に治療する方法はいまだにわかっていません。

以下で、味覚障害を少しでも改善させる対処法を紹介します。

食べられるものや味がわかりやすいものを食べる

対処法のひとつとして、自分が食べられるものや味がわかりやすいものを中心に食べるのがよいでしょう。
つわりがひどくて、何を食べても気持ち悪くなったり、味がしないと思っても、妊婦さんは栄養をたくさん摂取しなくてはいけません。

そのため、食べやすい食品を選んで摂取してください。

すべての食材が味覚障害が理由で、変な味になるわけではありません。まずは、自分が好きなものから順に少しずつ食べて、食べられるものや味を感じやすいものを探す必要があります。

野菜やお肉、果物など、少しでも栄養素が多く含まれる食品を無理の内容に摂取するように心がけましょう。

栄養素を考えて食事をする

妊娠中は、母子が健康に過ごすためにも栄養素が非常に大切です。
妊娠中の体内は亜鉛が不足になりがちなので、亜鉛不足を解消するために、煮干しや牛肉、ごま、のり、きな粉などの亜鉛が多い食べ物を積極的に摂取しましょう。

また、妊婦さんは貧血にもなりやすいです。貧血の症状が悪化すると、めまいや立ちくらみ以外だけでなく、味覚障害にも関係するといわれています。

そのため、赤身肉や小松菜、切り干し大根など鉄分が多い食べ物も摂取するように心がけましょう。

妊娠中に味覚障害がひどいときには産婦人科へ

妊娠中の味覚障害の症状があまりにもひどく、水を飲むのすらつらいという場合は、産婦人科を受診してください。
食事を摂れずに栄養素が不足してしまうと、赤ちゃんに影響がでてしまう場合もあります。
違和感を感じたら一人で悩まずに、すぐに産婦人科で相談しましょう。

まとめ

妊娠が発覚して、つわりが始まるとホルモンバランスの影響で体にさまざまな変化が起きます。そのなかでも、味覚にも影響がでる方も少なくありません。
今まで好きだった食べ物が変な味に感じたり、食べると気分が悪くなってしまうこともあるのでストレスを感じやすくなるでしょう。
しかし、お腹の赤ちゃんを健康に育てるためにも、多くの栄養素が必要になります。
そのため、妊娠中は自分が食べられるものを無理せずに食べるのが大切です。

また、味覚障害の症状があまりにもひどい場合、我慢し続けると赤ちゃんに栄養素が回らず成長の妨げになってしまう可能性があるため、産婦人科へ相談するのがよいでしょう。