動悸は妊娠中の生理現象!動悸が起こる原因や対処法を解説

動悸は多くの妊婦さんが経験する症状です。
妊娠前に動悸を経験していなかった方は、突然心臓がドキドキすると焦るでしょう。
また、ひとくちに動悸といっても妊娠週数によって、症状も変わってきます。

本記事では、妊婦さんが感じる動悸についての不安や焦りを解消できるように、原因や妊娠週数別の対処法などを解説します。

そもそも動悸って?

動悸の症状とは、普段感じない心臓のドキドキやバクバクといった拍動を、自分で感じる状態をいいます。
妊娠中に動悸を感じる人は多く、妊婦の約50% が動悸を経験します。

妊婦さんの体には、さまざまな症状が出ます。
妊娠前に比べて身体的な変化が多いので、不調になりやすいのです。
そのなかのひとつが、動悸です。

動悸にも軽い症状、重い症状がありますが症状については、人それぞれで差があります。
さらに、妊娠週数によって動悸になりやすい時期というものもあります。

以下では、妊娠期間中に起こる動悸の時期について解説します。

妊娠初期

妊娠初期は、動悸や息切れを感じる妊婦さんは少ないです。
姙娠してから15週までを妊娠初期といいます。
初期の特徴として、まずはつわり、眠気、食べ物の好みが変わるなどの変化があり、人によっては初期から動悸や息切れも現れます。
また、ホルモンバランスの変化によって気持ちが不安になったり、落ちてしまいがちです。
この時期は妊婦さんの8%~15%が流産してしまうリスクの高い時期です。

妊娠中期

妊娠中期は女性ホルモンの増加と、貧血により動悸を起こしやすいといわれています。
妊娠16週~27週までを姙娠中期と呼び、一般的に安定期といわれる時期です。
少しずつ、つわりが治まり赤ちゃんが大きくなるにつれてお腹も膨らみ、乳腺が発達し胸も大きくなり、体がお母さんになっていく時期です。

妊娠後期

妊娠後期は赤ちゃんが、出てこられるくらいにまで成長します。
そのために、赤ちゃんへ必要な酸素が含まれた血液を送り込むので心臓に負荷がかかり、動悸が起こりやすくなります。
また、妊婦さんにとって初めての出産の場合、不安な気持ちが強くなります。
少しずつストレスが溜まっていくと、自律神経に乱れが発生し心拍、血圧に影響を及ぼし動悸が起こる可能性もあるので、対策として誰かに相談したり、リラックスできる時間を作ると良いでしょう。

なぜ妊娠中に動悸が起こるの?


動悸にはいくつかの原因があります。
妊娠中は、妊娠していない時期と比較して、心拍数が1分間に10回分 程増加しており、心臓が1回の拍動で送り出す血液も増加するので心臓に負荷がかかり、動悸に繋がります。

妊娠期間の主な動悸の原因について、以下で解説します。

ホルモンバランスが動悸の原因

ホルモンバランスの変化によって動悸がすることもあります。
妊娠すると、黄体ホルモン(プロゲステロン)の作用により自律神経が乱れ、動悸を引き起こします。
ちなみに黄体ホルモンの濃度は12週目~16週目 で下がるので、その間は安静にしておくと良いでしょう。

ホルモンバランスの変化による症状の特徴として、動悸、息切れ、めまい、心臓が強く脈打つ、脈が跳んだように感じるなどがあります。
また、軽めの運動やでも動悸を感じることもあります。

対処法としては、まずは休むことが第一です。
無理をせず横になって休みましょう。

動悸を感じるということは、心臓に負荷がかかっている証拠です。
仕事中などで横になれない状況で動悸を感じた場合は、できるだけ座って休みましょう。

鉄分不足による鉄欠乏性貧血

鉄分不足による鉄欠乏性貧血が原因で動悸が引き起こされることもあります。
症状の特徴としては、動悸、手の痺れ、めまい、疲労感、倦怠感などです。

妊娠中の母体は、赤ちゃんに鉄分が多く送られるため、鉄分不足による貧血になりがちです。
また、赤ちゃんへ栄養を送るために血液量が増加し、心臓に負荷がかかって動悸を感じる人も多くいます。

対処法として、食事による鉄分の摂取を心がけましょう。
一緒に食べたほうが良いものとして、レバーやお肉、魚、乳製品などのタンパク質がおすすめです。
ビタミンCは鉄分の吸収を上げるので、果物や野菜も摂取すると良いでしょう。
貧血がひどい場合は、病院で鉄剤を処方してもえるので利用してみてください。

慣れない妊婦生活によるストレス

出産自体が初めての方に多いのですが、妊婦さんは出産に対する不安、家族がひとり増えることに対する金銭的不安、自身が親になる不安など、さまざまな不安やストレスを感じやすい時期です。
ストレスは体に不調をきたしやすく、動悸にも繋がります。

また、動悸以外にも早産や流産のリスクが高くなったり、赤ちゃんの神経系に影響を与え情緒不安定、鬱、ADHDになる可能性もあります。
妊娠中にストレスを感じたら、ストレス発散できる趣味や軽めの運動などに打ち込むとストレス解消になるでしょう。

薬の副作用により動悸が起こる可能性も

切迫流産や切迫早産に効果のあるウテメリンという薬は、副作用として動悸の他、吐き気や顔面潮紅、鼓動が早くなったり、脈の乱れが生じる場合があります。

ウテメリンを服用していて、この症状が出た場合は担当に医師に相談しましょう。

つわりにより体重が減った場合

つわりが重症化すると、強い吐き気や嘔吐をしてしまう場合がありますが、そのようなときに動悸が起こる場合もあります。
嘔吐することで、体内の水分が失われ脱水症状が進んでいる恐れがあるので、早めに病院へ行きましょう。

妊娠中の動悸への主な対処法


まず動悸が起きた場合には、落ち着きましょう。
焦らず安静にし、できれば横になるのがベストです。

横になれる場合には、心臓がある方を下に向けることで楽になります。

動悸は起こる前に、予防することが大事です。
普段から靴下を履いたり、入浴で血行を良くし体を温めることも予防になります。

また、食事法として貧血防止のため鉄分を摂取しましょう。
鉄分はレバー、赤身のお肉、牡蠣、大豆などに多く含まれています。

それでも改善しない場合や、動悸が強い場合はかかりつけの医師に相談してみましょう。
不安を抱えたまま出産に臨むのは母体にとってもよくないので、心身ともに整えることが重要です。

動悸が長く続く場合は注意が必要

妊娠時に動悸が長く続く場合、周産期心筋症の可能性があるので放置しないようにしましょう。

周産期心筋症は、体が酸欠状態で心不全を発症する可能性がある疾患です。
今まで心臓の病気とは無縁だった女性が、妊娠をきっかけに心機能が弱り、十分な血液が全身に巡らず、酸欠状態になってしまいます。

周産期心筋症になる人の症状は動悸が約8割

周産期心筋症は動悸、階段を登るなどの軽い運動での息切れ、などの症状を8割の方が体感しています。

妊婦さんはお腹が大きくなると仰向けの体勢が辛くなります。
基本的に、横向きの楽な体勢だと眠ることができますが、それも無理な場合には心不全状態になってしまう可能性があります。

まとめ

動悸は妊婦さんの約半数が感じる症状で、基本的には命に関わる症状ではないので焦る必要はありません。
しかし、長く続く場合には周産期心筋症の恐れがあり、心不全に繋がる可能性もあるので早めに病院に行きましょう。

動悸の主な対処法として、体を冷やさないように日頃から温めておく、動悸を感じたら休む、バランスの良い食事法も重要です。

適度な運動とバランスの良い食事を心がけ元気な赤ちゃんを産めるように、万全の状態を維持しましょう。