妊娠中の頭痛は要注意!頭痛の原因や危険な症状、対処法を解説

妊娠中はつわりの影響や、体の変化から頭痛に悩まされる妊婦さんが多くいるといわれています。
たかが頭痛と、軽い気持ちで判断されがちですが、妊娠中の頭痛には母子の体に影響を与える危険な病気が潜んでいる場合もあります。
そのため、たかが頭痛と思わずにしっかりと対処しなければいけません。
本記事では、妊娠中の頭痛を引き起こす原因や危険な頭痛、頭痛の症状を軽減させる方法を紹介します。

妊娠中の頭痛は多く方が悩む症状

妊娠中は母体のホルモンバランスに変化が起こり、頭痛が起きやすくなってしまいます。
そのため、頭痛に悩まされる妊婦さんは少なくありません。
特に妊娠初期の場合、妊婦さんの約15%が頭痛の症状が現れた経験があるといわれています。
そして、この頭痛には「偏頭痛」と「緊張型頭痛」の2パターンに分かれており、それぞれの頭痛のタイプで対処法も異なるので、自分がどちらのタイプに当てはまるのかをチェックする必要があるでしょう。
以下で、「偏頭痛」と「緊張型頭痛」の特徴や原因について紹介します。

偏頭痛

偏頭痛はこめかみの辺りに「ズキズキ」と脈を打つ度に痛みが生じるのが特徴です。症状が悪化すると、吐き気や嘔吐をともなう場合もあります。
また、この症状は女性に特に多く、妊娠する前から悩む方も多くいるでしょう。
偏頭痛の原因は解明されていませんが、脳の血管が収縮、拡張することで痛みが発生されるともいわれています。
また、片頭痛の原因には女性ホルモンが関係していると考えられているため、妊娠中にホルモンバランスが崩れてしまうと、偏頭痛を引き起こしやすくなるのです。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、頭を強く押されたり圧迫されたような痛みが生じる頭痛です。ホルモンバランスの崩れなどが原因になるわけではなく、日常の姿勢や体の変化が原因となります。
例えば、普段からデスクワークでパソコンに向かって仕事をする方は、目の疲れや肩こりが原因となって緊張型頭痛を引き起こすでしょう。
また、妊婦さんはお腹が大きくなるため姿勢が悪くなりがちです。そのため、姿勢の悪い状態でスマートフォンやパソコンを利用していると緊張型頭痛の原因にもなってしまいます。

妊娠中の頭痛を引き起こす原因


妊娠中の頭痛を引き起こす原因として、妊婦特有のホルモンバランスの変化が挙げられますが、それ以外にも数多くの原因が存在します。
以下では、妊娠中の頭痛を引き起こす原因を紹介します。

ホルモンバランスの変化

妊娠中に起こるホルモンバランスの変化は、頭痛を引き起こす原因と大きな関係があります。
妊娠した母体は、プロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が増加します。
このプロゲステロンは、自律神経に作用するホルモンのため、末梢神経の血管を拡張させてしまうのです。
さらに、プロゲステロンとエストロゲンの増加量が大きくなるため、つわりがひどくなったり、むくみ、鬱などの症状があらわれる場合があります。

ストレスの溜めすぎ

ストレスを多く溜めてしまうと、自律神経が乱れて頭痛が起こりやすくなってしまいます。
また、日常生活の不安から、ストレスを溜めている場合、不眠症になってしまうリスクもあり、頭痛の原因になってしまうでしょう。
そのため、ストレスを発散させるために、好きな趣味を行なったり、軽い運動をするのがとても大切です。
睡眠不足は母子の健康に悪影響を与えるため、日頃からストレスを溜めすぎず、質の良い睡眠を取るようにしてください。

体型の変化

妊娠すると、赤ちゃんの成長にともなってお腹が大きくなったり、乳房が大きくなってくるでしょう。すると、妊娠前の体型と比べても非常に大きな変化がでてきます。
そのため、体型の変化をかばうために前かがみになったり、姿勢が悪くなりがちになるでしょう。
姿勢の悪さは腰痛の原因だけではなく、血流が悪くなってしまうため、肩こりの原因にもなってしまいます。
そして、肩こりの症状が悪化してしまうと、頭痛の症状が出てくる場合もあります。

そのため、妊娠中は体型が変わりやすいので、正しい姿勢をキープできるように意識し、肩こりを予防するのがよいでしょう。

貧血による頭痛

妊娠中は、お腹の赤ちゃんの成長を促すために、多くの血液が必要となり、赤ちゃんの成長とともに母体の血液量が増加します。
しかし血液量が増えますが、血液中の赤血球やヘモグロビンの数が少なくなり、貧血に悩まされる妊婦さんも少なくありません。
貧血を起こしてしまうと、めまい、動悸、倦怠感などの症状が現れ、妊婦さんのなかには頭痛を引き起こす方もいるので、頭痛の症状がある場合は貧血も疑うようにしてください。

妊娠中の危険な頭痛

妊娠中期になると、母体が高血圧になる「妊娠高血圧症候群」になりやすくなってしまいます。
この妊娠高血圧症候群は自覚症状が少ないのですが、頭痛をともなうことがあり、重症になるとお腹の赤ちゃんに対してもさまざまな悪影響をおよぼしてしまう可能性があるのです。
そのため、たかが頭痛とは思わず、危険な病気が隠れている可能性があるのは頭に入れておきましょう。
以下では、頭痛にともなって隠れている可能性がある病気を紹介します。

子癇(しかん)

妊娠高血圧症候群が重症化すると、子癇(しかん)と呼ばれる痙攣発作を引き起こす場合があります。頭痛だけではなく、目がチカチカしたり、胃の痛みといった症状が起こり、意識を失ってしまう場合もあるのです。
最悪の場合、母子の命に関わる症状なので、症状が現れた際は早急に医療機関へ連絡するようにしてください。

HELLP症候群

妊娠高血圧症候群が原因で起こる病気の一つとして、血小板が減少し、多臓器障害を引き起こす「HELLP症候群」と呼ばれる病気があります。
HELLP症候群は、頭痛、腹痛、吐き気や嘔吐などの症状が見られます。
また、HELLP症候群が重度に鳴ると、血液が固まりにくくなり多臓器障害をきたしたり、高血圧によって脳出血を起こし、母子ともに亡くなる可能性もあるのです。

危険な症状

これら2つの頭痛以外にも、母子の体に悪影響をおよぼす可能性のある頭痛はさまざまなものがあります。そのため、「頭痛だから少しすれば収まる」と油断せずに対処するようにしましょう。
頭痛とともに、以下のような症状が現れた場合は注意してください。

●ろれつが回らない
●しゃべりにくい
●体の左右どちらかにしびれを感じる
●左右どちらかに力が入らない
●片方の目が見えにくい

妊娠中の頭痛を軽減させる方法


妊娠中に頭痛の症状が現れた際に、鎮痛剤の服用を考える方もいますが、お持ちの鎮痛剤をむやみに服用しないように注意しましょう。
市販薬は簡単に手に入りますが、妊娠中の母体への影響を考えるとすべての鎮痛剤を安心して利用できるわけではありません。
そのため、頭痛の症状が現れた際は、事前に医師や薬剤師に妊娠中であることを伝えて、処方してもらうようにしてください。
また個人差はありますが、頭痛の症状を薬に頼らずに軽減させる方法があります。
以下では、薬に頼らずに頭痛を軽減させる方法を紹介します。

目を休める

頭痛の症状が現れているときは、目を休ませてあげるのも効果的です。
日常生活でスマートフォンやパソコンを利用していると、知らずしらずに目が疲れているかもしれません。
そのため、頭痛を感じたときにはパソコンやスマートフォンの利用を控えたり、眼球を動かすストレッチを行ない、目を休ませるようにしましょう。

カフェインの摂取で頭痛を軽減

カフェインの摂取によって頭痛の症状が軽減される場合もあります。これはカフェインによって拡張された脳の血管が縮小されるため、片頭痛の症状に効果があるとされています。
しかし、妊娠中にカフェインを多く摂りすぎてしまうと、お腹の赤ちゃんへ悪影響を与える可能性があるので、過剰摂取には気をつけるようにしてください。

水分をしっかり補給する

妊娠中は、つわりの影響によって水分の摂取すら難しいという方もいるでしょう。しかし、体内の水分量が不足してしまい、脱水状態になってしまうと頭痛の原因となってしまいます。
そのため、つわりの症状がひどかったとしても、こまめな水分補給を心がけましょう。

まとめ

妊娠中の頭痛は、母子の体に悪影響をおよぼす病気が潜んでいる可能性があります。
そのため、頭痛を甘く見ないで対処するようにしてください。
「頭痛くらいすぐ治る」と思っていると、最悪の事態を引き起こす病気が隠れているかもしれません。
万が一、頭痛の症状が長引くときなどは、無理をせず医療機関に相談するようにしましょう。