妊娠前後に葉酸を摂取する方は多いのではないでしょうか。しかし葉酸について調べていくと「葉酸サプリは飲まない方がいい」と見聞きします。
これから葉酸をサプリメントで摂取したい方にとっては、悩ましい点です。
今回は葉酸の効果や安全な摂取方法を解説します。
葉酸サプリのおすすめ
葉酸サプリは飲まない方がいいといわれる理由
「葉酸サプリはのはない方がいい」と言われる理由として、3つの内容を解説します。
ビタミンB12欠乏症を診断できなくなる
まず、ビタミンB12欠乏症を診断できなることが挙げられます。ビタミンB12は健康な血液に欠かせないビタミンです。
ビタミンB12が足りないと、疲労感の増大や食欲不振、体重減少などの症状に加えて、巨赤芽球性貧血を引き起こす可能性があります。
加えて葉酸の摂取量が足りないとケースにおいても巨赤芽球性貧血を引き起こすことが考えられます。
そのため、葉酸とビタミンB12のいずれかの欠乏かわからずに、巨赤芽球性貧血を引き起こすことがあります。
そこで症状緩和のため葉酸を過剰摂取すると別の症状が発症するケースがあり、ビタミンB12欠乏症の診断を難しくします。
薬物性肝障害になるリスクがある
次は薬物性肝障害のリスクがある点です。薬物性肝障害とは、薬の影響で肝障害を引き起こすことです。
主な症状は倦怠感や食欲不振、発熱、発心、吐き気、かゆみなどです。
症状を引き起こす原因には、医薬品や漢方薬、サプリメントなどの摂取が挙げられます。場合によっては緑茶が原因となることがあります。
よって葉酸サプリの飲用によっても薬物性肝障害になる可能性が考えられるでしょう。
しかし葉酸サプリが原因というより健康食品も含めて発症の可能性があるため、「葉酸サプリが原因だ」と断定はできません。
過剰摂取する可能性がある
葉酸に限らない話ですがサプリメントは手軽に摂取できることから、過剰摂取する可能性があります。
厚生労働省は1日の葉酸の推奨量(18~49歳までの女性)を240μgとしています。妊娠期はさらに200μg、授乳期は100μgの増量を示しています。
参考:厚生労働省|不足しがちなビタミン・ミネラルを、「副菜」でたっぷりと
とくにサプリメントは「今日飲んだか忘れたから飲んでおこう」「忘れないうちに3日分飲んでおこう」など、安易に考える場合があります。
サプリメントの用法や容量を守れば大きなトラブルに発展することが考えにくいため、正しく摂取することが大事です。
葉酸サプリは飲まない方がいいは嘘!葉酸の効果
葉酸サプリは正しい飲み方を継続することで、効果を得ることが可能です。ここでは葉酸の効果を解説します。
厚生労働省も摂取を推奨している
葉酸の摂取は厚生労働省も推奨しています。厚生労働省が公開している資料では摂取が不足しがちなビタミン、ミネラルとして葉酸と鉄が挙げられていました。
とくに葉酸に関しては妊娠前から摂取することを進めており、胎児への影響を説いています。
加えて食生活はすぐに変えられないとも示しており、期間をかけて改善することも必要といえるでしょう。
葉酸はビタミンB群の栄養になる
葉酸はビタミンB群に属するビタミンの1種です。ビタミンB群はエネルギーの代謝の補酵素としての働きがあります。
補酵素は代謝を手助けする潤滑油と考えていいでしょう。
そのため葉酸を含むビタミンB群が足りていないと、エネルギー源となる糖質やたんぱく質を摂取してもパワーを最大限に発揮できません。
ただし葉酸を含むビタミンB群は水溶性ビタミンであり、摂取しても尿に混ざって排泄させる可能性があるため、やはり継続的に摂取したい成分です。
妊活で役立つ葉酸を摂取できる
葉酸は妊活にも役立ちます。妊娠前から葉酸を摂取することで、妊娠後の胎児の先天的な異常リスクを低減できます。
妊娠すると初期段階で胎児の脳やせき髄の基礎となる神経管が形成されます。
このときに母体に(母親)に含まれる多くの葉酸が必要であり、不足すると胎児に先天的な異常が現れるリスクが高まるわけです。
とくに妊娠初期の段階では妊娠に気づかないことが考えられます。その点も踏まえると、妊娠前からの継続的な葉酸の摂取が望まれます。
妊娠中の葉酸欠乏症を防ぐ
妊娠中は胎児の神経管形成のために母体の葉酸が使用されます。そのため、意識的に葉酸を摂取する必要があります。
仮に体内の葉酸が足りない状態となると葉酸欠乏症を発症することもあるでしょう。
葉酸欠乏症を引き起こすと、貧血になりやすく場合によっては悪性貧血(巨赤芽球性貧血)を発症しやすいです。
巨赤芽球性貧血を引き起こせば、体調がすぐれない状態が続く可能性があり、胎児の成長のみではなく自分自身の健康にも大きな影響を与えるでしょう。
このような健康上のリスクを減らすためにも葉酸の摂取による効果は大きなものです。
胎児の成長をサポートする
葉酸は胎児の成長をサポートします。妊娠前や妊娠初期のみではなく、その後も継続的に葉酸を摂取することで胎児の細胞分裂を正常に進行させられます。
胎児の細胞分裂を正常に進行できれば、発育不全を引き起こすリスクが低下します。また胎児のときのみではなく乳幼児期の葉酸は大事な栄養となります。
妊娠前後に加え、主産後の授乳期間中も葉酸の積極的な摂取が求められます。
ビタミンB6と葉酸でつわりの症状を軽減
妊娠中の場合であれば、ビタミンB6と葉酸でつわりを軽減できます。ビタミンB6は葉酸と同様でビタミンB群の1種でありエネルギーの代謝をサポートします。
とくに妊娠中はアミノ酸の代謝が活発になるため、妊娠前よりもビタミンB6が必要です。
妊娠中にビタミンB6が不足すると特定のアミノ酸の代謝がおこなわれなくなり、つわりの原因となります。
またビタミンB6は葉酸の吸収や代謝を助ける働きがあります。両者を効率的に摂取することで葉酸の効果を向上させ、つわり症状を軽減できるでしょう。
赤血球量のバランスを整って貧血改善
葉酸は赤血球量のバランスを保ち、貧血改善の効果が期待できます。葉酸はDNAの核酸を合成する役割があり、赤血球の形成をサポートしています。
また、ビタミンB12とともに血液を作り出しています。葉酸を摂取することで貧血を防ぎ、健康を保てるでしょう。
さらに貧血以外にも脳卒中や心筋梗塞などの疾患を防げます。葉酸を摂取することで健康につなげます。
美容ケアにも効果が期待できる
葉酸は美容ケアにも効果が期待できます。その理由は葉酸に新陳代謝を高める効果があるからです。
とくに女性であれば年齢を重ねるごとに肌の状態が気になるでしょう。年齢を重ねれば肌のターンオーバーが衰えやすくなるため、対策を考えている方も多いです。
また、葉酸を摂取すると、肌のターンオーバーを促しダメージを受けた肌を健康な状態に導きます。
秋から冬の肌への色素沈殿が気になる場合も葉酸の積極的な摂取でシミやくすみなどの予防が可能です。美肌を目指す場合にも葉酸の摂取が効果的です。
葉酸をサプリメントで摂取するメリット
葉酸を摂取する方法として食品以外にもサプリメントがあります。サプリメントで摂取する主なメリットを解説します。
手軽に葉酸を摂取できる
サプリメントは錠剤や粉末であり、水などで簡単に葉酸を摂取できます。
食品から摂取しようとすると、葉酸が含まれる食材を購入して献立を考え調理する必要があります。
場合によっては葉酸が含まれる食品自体を苦手にする方もいるでしょう。苦手な食品や献立が多ければ葉酸を効率よく摂取できません。
一方、葉酸サプリは「1日3粒」「1日1袋」など、決められた量を摂取するのみです。
過剰摂取や飲み忘れには注意が必要ですが、食品から葉酸を摂取するよりも負担になりにくいでしょう。
ただし、葉酸に限らず栄養素や成分をサプリメントのみから摂取するのではなく、バランスを意識した食事をとることも大事です。
食事から栄養を摂取することが前提であり、サプリメントに頼りすぎると体調への影響が考えられます。
体内に栄養素が吸収されやすい
葉酸を食品で摂取してもサプリメントで摂取しても体内で同じように吸収、代謝されます。
とくにサプリメントであれば1日に必要な葉酸を含んでいる場合が多く、効率的に吸収できるでしょう。
最適なタイミングでサプリメントを摂取することで、より吸収効果を高められます。
食品で葉酸を摂取しようとすれば、3食のタイミングに合わせられない可能性もあるでしょう。
サプリメントならばベストなタイミングで摂取し葉酸の効果を期待できます。
葉酸以外の成分も摂取できる
葉酸サプリに含まれている成分は、多岐にわたります。たとえば、葉酸とともに女性が不足しがちな鉄、カルシウム、亜鉛などを含むサプリメントがあります。
さらに各種ビタミン、アミノ酸など、豊富な栄養素を凝縮しているサプリメントも存在します。
妊活や妊娠中の方であれば、できるだけ多くの栄養素を摂取できる葉酸サプリは心強い味方でしょう。
また近年のサプリメントは管理栄養士や医師、妊活マイスターなど専門家が監修している場合があります。
専門家が監修するサプリメントであれば一定の安心感を持って愛用できるでしょう、
葉酸サプリを飲み始める時期と摂取量
ここからは、葉酸サプリを飲み始める時期と摂取量を解説します。それぞれの時期に対する正しい摂取量を確認して摂取しましょう。
妊活中~授乳期で飲む量が異なる
妊活中(妊娠前)と妊娠中、授乳期では葉酸の摂取量が異なります。ここで再度、摂取量を整理します。
- 成人(男女):240μg
- 妊活中:400μg
- 高齢者(65歳以上男女):240μg
- 妊娠初期:400μg
- 妊娠中期~後期:480μg
- 授乳期:340μg
- 上限量:900μg参考:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)
参考:厚生労働省|不足しがちなビタミン・ミネラルを、「副菜」でたっぷりと
参考:埼玉県坂戸市|未来のパパとママへ ~知っておきたい大切なこと~
上記は1日の推奨量です。対象者によって推奨量が異なることがわかります。とくに妊活中や妊娠中の方は、推奨量が多いため積極的な摂取が求められます。
葉酸は妊娠初期までに重要な栄養素
葉酸は妊娠初期までに需要な栄養素です。妊娠初期は胎児の脳やせき髄のもととなる神経管が作られます。
神経管がしっかりと管にならないと、赤ちゃんに先天異常が引き起ってしまいます。
それを神経管閉鎖障害と言います。神経管閉鎖障害が起こるのは妊娠初期である妊娠4週目から12週目です。
先天異常が起こると生まれたときに腰部に腫瘍があったり運動や排せつに障害がおこったりします。
神経管閉鎖障害を防ぐために妊娠前から葉酸の摂取が推奨されており、先述した推奨量を摂取することが必要です。
つわりが辛いときもサプリメントを飲むと安心
つわりは妊娠5週目くらいから吐き気や嘔吐症状としてあらわれ、妊娠10週目あたりで最もつらい時期をむかえることが多いです。
妊娠13週目になるとつわりの症状が落ち着き、妊娠16週目くらいには治まることが一般的です。
よって妊娠10週目前後くらいまで、つわりの症状に悩まされる妊婦が多いです。つわりのつらさを軽減するためにビタミンB6を摂取が望まれています。
葉酸とビタミンB6は自律神経を整えることが期待でき、バランスよく摂取すると、つわりの辛さの軽減につながります。
妊娠中に葉酸サプリを摂取する際は、ビタミンB6も含まれているのかを確認しましょう。なお妊娠中期のビタミンB6の推奨量は1日0.037mgです。
妊娠中期以降は葉酸以外の栄養素も摂取
妊娠周期によって必要な栄養素が異なります。とくに妊娠中期以降は胎児の成長に合わせた栄養素を積極的に摂取しましょう。
妊娠中期には胎児の成長から循環血液量の増加や鉄貯蔵が必要となるため、母親は鉄を積極的に摂取する必要があります。
また、カルシウムも妊娠中期に積極的に摂取したい栄養素です。胎児の歯や骨を形成するために必要となります。
女性はカルシウムが不足しがちであるため、意識して摂取しましょう。ただしリンを過剰摂取するとカルシウムの吸収が悪くなります。
リンはたんぱく質の多い食品に含まれています。肉や魚、卵などを摂りすぎないようにしましょう。
妊娠後期に差し掛かったらDHAの摂取が望まれ、胎児の脳が成長するために必要とされています。
とくに妊娠後期は胎児の脳が急速に発達する時期であるため、積極的に摂取しましょう。
一方で妊娠期には塩分を控えめにして暴飲暴食を避けてください。禁煙したりお酒を控えたりすることも必要です。
元気な赤ちゃんを出産するためにも、必要な栄養素をバランスよく摂取しましょう。
葉酸サプリを飲むタイミング
葉酸サプリの効果を得るために、飲むタイミングや飲み方を確認しましょう。
朝~夜までに数回に分ける
葉酸サプリは朝から夜まで、何回かに分けて摂取することが望ましいです。理由は葉酸が水溶性ビタミンであることが影響しているからです。
水溶性ビタミンは体内にとどまる時間が短く、余剰分が尿と一緒に排泄されます。
たとえば1日4粒とすると、朝2粒、昼1粒、夜1粒など複数回に分けることで葉酸が体内に留まる時間が長くなります。
サプリメントを1日に複数回、飲用すれば習慣化しやすくなり、飲み忘れ防止にも役立つでしょう。
「起床後に飲む」「昼食前に飲む」など自身のルールを作ると、数回飲むことが苦にならないものです。
食事の前だと吸収しやすい
葉酸サプリの効果を向上させるために、サプリメントは食事前に飲むことをおすすめします。
食前は胃の中が空もしくは空に近い状態であるため、葉酸の吸収率の向上が期待できます。ただし食事前と言っても、食事を摂る直前ではなく2時間程度前です。
これは葉酸が胃に入って吸収さえるまで2時間程度かかるからです。たとえば、昼食を12時に食べるなら10時ごろには葉酸サプリを飲む必要があります。
食事の2時間程度前の摂取が難しい場合や、空腹時に葉酸サプリを飲んで胃の調子が悪くなった場合などは、食後に飲んでみましょう。
食後に葉酸サプリを飲む場合は、食後30分以内に飲むと食べ物の消化と一緒にサプリメントも消化できます。
食事前や食事後にサプリメントが飲めないときは、就寝前に飲んでもいいでしょう。就寝前に飲むと、成長ホルモンの分泌に働きかけてくれる場合があります。
水や白湯で飲むのがおすすめ
葉酸は水溶性ビタミンの1種であるため、水や白湯で飲むことをおすすめします。一方でコーヒーや緑茶など、カフェインを含む飲み物で飲むことを避けてください。
カフェインが葉酸の吸収を阻害する可能性があります。参考までにカフェインが含まれる飲み物の一例を紹介します。
- コーヒー
- 緑茶
- 紅茶
- ほうじ茶
- 栄養ドリンク
- コーラ
- 抹茶
- ココア
上記は日常的に手に取りやすい飲み物であるため、その流れで「サプリメントも飲んでしまおう」となりがちです。
葉酸サプリを飲む際は効果を優先して、水や白湯を用意しましょう。また、葉酸サプリを摂取したらカフェインが含まれる飲み物は時間を空けてから飲んでくださいい。
葉酸サプリを飲む際の6つの注意点
葉酸サプリを飲む際は、注意点を確認しておきましょう。次に解説する注意点に対策することで、葉酸の効果が向上します。
飲みすぎると吐き気の症状が出る
葉酸サプリを過剰に飲むと、吐き気の症状が出る可能性があります。ほかにも発熱やじんましん、不眠症、下痢などの症状がでることも考えられます。
命にかかわるような重大な症状になることは考えにくいですが、過剰摂取のメリットはありません。
葉酸は水溶性ビタミンであることから過剰に摂取しても排泄されてしまうからです。
それだけではなく、吐き気などの症状がでるのであれば、過剰摂取は避けるべきでしょう。
タンニンは葉酸や鉄の吸収を阻害する
タンニンとは、赤ワインの渋みに関係する成分です。赤ワインや一部の白ワインはタンニンが重要であり、ワインの渋みや風味の形成に役立ちます。
しかしタンニンは葉酸の吸収を阻害する可能性があります。タンニンは赤ワインのみではなくコーヒー、紅茶や緑茶、ウーロン茶などにも含まれます。
食材では渋柿や栗はタンニンが豊富です。またタンニンは葉酸の吸収を阻害するのみではなく、鉄の吸収も阻害する場合があります。
タンニンは鉄と結合しやすい特徴があり、両者が結合すると血液に溶けにくくなります。
最終的には排泄されるため、取り入れた鉄が吸収されません。鉄分不足による貧血なども考えられます。
妊婦ならば鉄も積極的に摂取する必要があるため、タンニンの働きを覚えておきましょう。
他の薬と一緒に飲まない
葉酸サプリに限らず、他の薬と一緒に飲むことを避けてください。サプリメントと薬の相性などにより体調面でのトラブルが考えられます。
また複数のサプリメントの併用にも注意が必要です。仮に体に合わない場合に、どのサプリメントが原因であるかわかりにくいです。
医師に確認してから飲む
常に飲んでいる薬がある方や複数のサプリメントを併用したい方などは、医師や薬剤師などの専門家に相談してから飲みましょう。
知識がない状態もしくは知識が浅い状態の自己判断で併用すると、健康面でのトラブルが考えられるからです。
とくに妊娠中や授乳中の場合は、多くの栄養素を必要とすることから正しい知識がない状態でサプリメントや薬を過剰に飲むと栄養が偏る可能性があります。
また一般的な薬よりも体への害が少ない漢方薬(生薬)と葉酸サプリの併用には注意が必要です。
種類により漢方薬自体を妊娠中に服用していけない場合も考えられます。もちろん葉酸を摂取することで漢方薬の効果を上下させることもあるでしょう。
これは専門家でなければ正確な判断がしにくいです。サプリメントや薬を飲もうと考えたら、医師に確認することを前提としてください。
葉酸過多になると赤ちゃんの健康にも影響する
葉酸サプリを飲み過ぎて葉酸過多になると赤ちゃんの健康に影響する可能性があり、とくに妊娠中期以降には気をつけたいところです。
葉酸を過剰摂取すると生まれた赤ちゃんが喘息になりやすいとの見方もあります。
しかし確実なデータなどがあるわけではないため、葉酸の過剰摂取で必ず出産後の赤ちゃんが喘息かかりやすいとは言い切れません。
過剰な心配は必要はないものの、葉酸の1日の推奨量をもとに過剰摂取しないことが母子ともに良好な体調を維持します。
葉酸以外にカルシウムや鉄分も摂取する
妊娠中はカルシウムや鉄の摂取も大切です。自分自身の栄養補給のみではなく、胎児の成長を促す成分を摂取する必要があります。
鉄は不足すると貧血になりやすく、カルシウムが不足すれば骨や歯などが弱くなります。これは母親のみではなく胎児にもいえます。
葉酸に加えてカルシウムや鉄分も積極的に摂取しましょう。
栄養素や飲みやすさをチェック!葉酸サプリの選び方
葉酸サプリは幅広い種類があるため、飲みやすさを中心に選んでください。
そこで葉酸サプリの選び方として6つの内容を解説します。
妊活~妊娠初期は葉酸の含有量が大切
まずは葉酸の含有量を確認しましょう。妊活の時期や妊娠初期の段階はより多くの葉酸の摂取が望まれています。
最低でも推奨量を満たすサプリメントを選んでください。サプリメントのなかには葉酸も含めて他の成分の含有量が乏しい場合があります。
妊活中や妊娠初期の方であれば、1日400μg程度摂取できるサプリメントを選びましょう。
葉酸以外の栄養素も豊富なものを選ぶ
妊活中や妊娠中の場合は、葉酸以外にも幅広い栄養素が必要です。そのためサプリメントを選ぶ際も幅広い栄養素が含まれるものを選びましょう。
カルシウムや鉄、DHAなどを中心に、ビタミン類などが豊富なサプリメントをみつけてください。
とくにビタミン類は体内での生成ができないため、食品やサプリメントから摂取する必要があります。
なおビタミンは炭水化物やたんぱく質などからエネルギーを作り出す手助けをおこないます。体調を整える効果が期待できるため、摂取を継続したい成分です。
無添加物で品質にこだわっているか
サプリメントを選ぶときは、無添加で品質へのこだわりがあるのかも確認しましょう。
無添加のサプリメントであれば、成分を抽出した食材に近いため吸収しやすい特徴があります。
添加物が含まれるサプリメントであれば葉酸の吸収や消化など影響もあるでしょう。
ただし無添加のサプリメントは価格が高い場合があるため、予算と照らし合わせて購入しやすいサプリメントを選んでください。
つわりでも飲みやすい味や匂い
妊娠しつわりが起こるようになると、以前まで気にならなかった味や匂いに不快感を覚えることがあります。
たとえば妊娠前は好んでいたアロマの香りを不快に感じるケースもあるでしょう。
そのためつわりが起こっている時期でも飲みやすい味や匂いのサプリメントをおすすめします。
継続しやすい価格
多種多様な葉酸サプリがあるため、価格もそれぞれで異なります。
しかし葉酸の摂取は継続が大切であるため、あまりにも高額なサプリメントならば続けられません。
高額となる線引きはそれぞれで異なりますが、自分自身の状況を振り返り毎日継続できる価格のサプリメントを選んでください。
GMP認定工場製造だと安心
サプリメントを選ぶときは、GMP認定工場で製造されてあるのかをチェックしてください。
GMPとは、「Good Manufacturing Practice(適正製造規範)」の略称であり、原材料の受け入れ、製造、出荷まで製品が安全に作られて一定の品質が保たれているかの管理基準です。
GMP認定工場であれば厳格な品質管理がなされ、製造していることになります。
葉酸サプリは体内に入れるものであるため、品質が重要です。仮に異物が混入していれば、自分自身の健康を害してしまいます。
サプリメントを選ぶ際はGMP認定工場で製造されているかどうなのかも確認しましょう。
葉酸サプリについてよくある質問
葉酸サプリを選ぶ際によくある質問をまとめました。
ドラッグストアや通販でも購入できる?
葉酸サプリはドラッグストアでも購入できます。ドラッグストアであれば不明点を店員や薬剤師に聞くことが可能です。
もちろん通販サイトなどでも手軽に購入できます。通販サイトで購入する際は先述した選びかたのポイントをもとに選びましょう。
1日に何粒飲む?
葉酸サプリを1日にどれだけ飲むかは、商品により異なります。1粒あたりに含まれる葉酸の量によって3粒だったり5粒だったりします。
推奨量を確認して1日に必要な錠数を飲んでください。ただし3粒から4粒を1日の摂取量にしているサプリメントが多いです。
飲み忘れたら次にまとめて飲んでもよい?
サプリメントは薬ではないため、まとめて飲んでも効果を得られることがあります。
ただし短期間で過剰摂取することで体調に異変を感じることもあるでしょう。推奨量を毎日継続することが前提です。
毎日必ず飲むべき?
基本的には毎日継続すること望ましいです。
サプリメントを飲み忘れることもありますが、飲み忘れが数日程度ならば葉酸の効果が著しく低下する可能性は低いでしょう。
しかし数週間、数か月とサプリメントを飲まなければ葉酸の効果を維持できません。
食品で摂取できていれば問題はないと考えられますが、食事でも摂取できていない場合は効果を期待できないでしょう。
男性にも効果がある?
「葉酸は女性が積極的に摂取する成分」と思われがちですが、男性にも必要な栄養素です。
とくに夫婦で妊活に取り組んでいる場合は、男性も葉酸を摂取することが望まれます。
男性が葉酸を摂取するとコンディションにいい影響を与える可能性があるからです。
男性が摂取できる葉酸サプリも販売されているため、ドラッグストアや通販サイトなどをチェックしてみましょう。
サプリメントの安全性を確かめる方法は?
サプリメントの安全性を確かめるためには、先述したGMP認定工場で製造されているかをチェックしてください。
成分の安全性や有効性に関しては次のページで確認できます。
参考:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所|健康食品の安全性・有用性情報
また「特定保健用食品」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の表示があれば、国が安全性と効果に関して認めています。
サプリメントのパッケージに表示がなされているのかを確認しましょう。
まとめ
葉酸サプリを飲まない方がいいという声をさまざまな場面で見聞きします。しかし、妊活中や妊娠中などに限らず男性や高齢者なども必要な成分です。
サプリメントであれば手軽に葉酸を摂取できます。ただし推奨量を把握し、正しい用法で飲み続けることが大事です。
本記事の内容を活かして、葉酸サプリと向き合ってみてください。